画像は4月8日、ゲートパーク内では倒れたケヤキを植え直す作業の一場面、午後6時過ぎ撮影、この時間になるとパーク内の人影はまばら。これを「集客施設」とは言わないだろう。
G7広島サミット開催へ。市内の道路は突然きれいに舗装され、街中には関連告知やポスターがいっぱい…。一方、主会場のグランドプリンスホテル広島がある元宇品では厳戒態勢が敷かれ、JR広島駅構内では不審物を疑う単なる忘れ物のせいで新幹線の運転が一時見合わせとなるなど騒動があった。
ひろスポ!取材班は4月25日午前5時過ぎ、平和記念公園噴水前にある「G7花文字」を撮影に行ったが、3分と経たないうちに警官に職務質問された。当然と言えば当然か…
その平和記念公園南側を東西に走る平和大通りでは広島市が先ごろ街路樹の伐採を行った。
先月、緑地帯のクヌギ(高さおよそ16メートル、樹齢およそ60年)が何かの拍子に車道側へ倒れて、車のフロントガラスなどを破壊したからだ。幸いにも人的被害は免れた。
もしも広島サミット関係者が倒木騒ぎに巻き込まれでもしたら即、世界配信ネタとなってしまうだろう。
今回、広島市が平和大通りの街路樹1800本余りを緊急点検した結果、伐採が望ましいと判断された木が多数見つかった。
倒木と言えば神奈川県相模原市では4月半ば、大きな木が倒れた際、テントを直撃して中にいた女性が死亡、男性も大けがをしたというニュースがあった。
これだけ倒木事故が起こっても「ひろしまゲートパーク」で起こった10メートルクスノキ倒木の件について何の発表もないまま今日に至っている。
ゲートパーク内で遊んでいたこどもたちが大木に圧し潰される可能性もあった。おそらく広島市の担当部署には苦情が届いていることだろう。
ところでひろスポ!が「基町×紙屋町がダメになる日」連載を始めて以来、多くの声が届けられた。
いかにこの「ゲートパーク」なるものが見切り発車で、多くの問題点を抱えているかが浮き彫りになってきた。
以下、放送関係者や旧広島市民球場跡地近隣での勤務者、読者などから届いた声をひろスポ!で簡潔にまとめてみたものを列挙する。大型連休前だからこそ、必要なことだし、アフター広島サミットを考えた場合にもますます重要なことである。
ひろスポ!に届いた声(ひろスポ!で一部要約)↓
・以前なら囲いがあり、ゲートで出入りを管理できたが、それができない。故に入場料が取れないからイベントが限定される。
・土日はイベント開催がありある程度の集客が見込めても月~金は中央広場が閑散としている。これで新たな集客施設と言えるのか?だだっ広いスペースをただ”通行人”がたまに行き交うだけ…
・ゲートパーク商業ゾーン「シミント広島」に入居する飲食関係テナントとかぶるようなイベントは控えるよう、市からはやんわりと話があった。イタリアン、ラーメン、カフェ、お好み焼きなどだ。そういういイベントはやりにくい。
・跡地の時には給排水、電気などをイベント主催者側で持ち込み、使用料は無料。それが料金表を見れば分かるがいい日の利用料金が数十万円と相当の費用がかかる。無論、割引などあるだろうが、採算が取れなくなる恐れがある。
・公園内に外国語表記が極端に少ない。インバウドはスマホのアプリで日本語を英語、母国語に翻訳して何とか理解している。原爆ドームのそばにあって、ドームを背にピースプロムナードって自分たちで言ってる割にはぜんぜんホスピタリティになってない。
・店舗を見て回ったが、アウトドア、わんちゃんねこちゃんのお店などターゲットが狭いものが多い。すぐに飽きられそう。
……
なるほど、言われてみれば…というものばかり。
旧広島市民球場跡地活用策についてはかつて、秋葉忠利前市長が「新球場」を「貨物ヤード跡地」に「移転」させることに反対の声が上がった際に「年間200万人集客の施設」を設置すると市民に約束した。
なぜ200万人か?それは当時の旧広島市民球場が年間100万人以上を集める力があったからだ。
計算しやすいように1試合2万人として60試合なら120万人。1年のうちの6分の1は2万人が集まっては球場周辺で買い物したり飲食したり、ということになる。
それがなくなったせいで、特に地下街シャレオなどはシャッター街に成り下がった。
ポツポツと観光客や近隣の住民らがゲートパークにやってきてのんびりした時間を過ごしてまた別の場所へと移動するのと、旧広島市民球場時代の120万人とではかなり意味合いが違ってくる。
しかし秋葉前市長はもう表には出てこない。「ひろしまゲートパークなんか、どうしてGOサイン出したのか」という声が10年後に上がったとしても、やはり松井一実市長はもう広島にはいない。横浜のマンション住まいだろう。(この項つづく、ひろスポ!デルタルハンター班&田辺一球)
※デルタルハンター…パソコン1台を武器にネット上のオープンソースからデーモン・プーチン(ひろスポ!造語)のような地上に存在する災いや巨悪の動きを正確に暴くデジタルハンターを模した造語である。広島市は三角州(デルタ)上に形成されており、デルタルハンターはネット上の情報と街中などで集めた情報を総合的に勘案してそれを記事にまとめる。
本家のデジタルハンターはNHKで再三取り上げられており、インターネット上にある情報、画像、動画などを検証して、事件・事故・国際紛争などにおける事実を導きだす、オープン・ソース・インベスティゲーション(公開された情報源の調査)で、暴かれる真実の大半が権力者側にとっての「不都合な真実」である。
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