画像は田中の打撃練習を見守る新井監督
3万3271人、3日連続の大入りとなった9月25日、横浜スタジアムナイトゲームは回を追うごとに“痺れる戦い”の度合いが増していった。1対0、DeNAリードで迎えた八回、巨人の攻撃は一番から。先頭の長野が粘った末の右前打を放つと二死一、二塁までDeNA4人目、ウェンデルケンを攻めたが重信が三振に倒れて最後の反撃機を逸した。
この試合、唯一の打点を叩き出したのはルーキー林。先発の大貫は七回途中まで自己最多の11三振を奪いながらこの1点を守った。四回には宮崎がプロ初盗塁を決めるという場面もあった。
DeNAは今永を立てながら逆に戸郷に完封された前日デーゲームから一転、最少得点ゲームで巨人をBクラスに沈めたことになる。
打力のイメージが強いDeNAは、しかし東(セ・リーグ防御率第2位)、今永(同9位)ら投手力でも”勝てるチーム”へと移行した。短期決戦のクライマックス・シリーズを想定した場合、手強い相手になるのは間違いない。
巨人がDeNAに敗れ3位以下が確定したため、その瞬間に2位広島の5年ぶりとなるクライマックス・シリーズ進出が決まった。ただし3位をDeNAとのゲーム差は1・5に詰まった。
DeNAは残り6試合。5勝1敗でこられると相手は貯金10。現在貯金9のカープは仮に残り4試合2勝2敗だと2位に届かなくなる。
試合のなかった広島は全体練習オフで、それぞれ自分の時間を使って英気を養った。マツダスタジアムに姿を見せたのは午前中の指名練習に参加した床田、森下の両先発と宇草ら一部の選手だけだった。
就任以来「優勝そして日本一」を目指してきた新井監督はCS進出に関するコメントとして「振り返るにはまだ早い…」とこれまで通り「大空と大地の中で」からの歌詞を一部引用?した。
ここまで11勝11敗1分けの中日とあす26日に1試合、インターバル2日のあと29日に中日と最終戦、翌30からは8勝14敗2分と大きく負け越す阪神との2連戦が組まれている。予定通りに日程が消化されれば10月1日、日曜日のデーゲームが143試合目レギュラーシーズン、フィニッシュになる。その時新井監督は広島の大空に向けて、どんな言葉を発するだろうか?(ひろスポ!取材班&田辺一球)