画像は倉敷に乗り込み、不発に終わったジェイク・シャイナー
広島の新外国人野手ふたりが相次いで休日返上の練習を行った。
倉敷マスカットスタジアムでの楽天3連戦明け、3月4日にマツダスタジアム併設の屋内練習場で3時間も体を動かしたのはマット・レイノルズ。3日の楽天との第3戦では初めてセカンドに入って、併殺プレー、連携プレーの機会はなかったが、ゴロ2つとフライひとつを軽くさばいて見せた。
一方、3連戦での打撃内容は…
第1戦…六番サードスタメンで三ゴロと空振り三振のあと途中交代
第2戦…二番サードスタメンで詰まり気味の右前打と二飛のあと同
第3戦…六番セカンドスタメンでで三ゴロ、投ゴロのあと同
計6打席で外野に飛んだのは1回だけ。ただし、左肩の違和感により2月後半の沖縄キャンプでも一時、別メニュー調整だった。全体練習に再合流しておよそ2週間が経過したが、守りでリズムを作り仕上げていくタイプだろうから、上げていくならここからか?
一方のジェイク・シャイナーはオープン戦5試合に出場して12打数無安打。じっとはしてられない事態となり、5日にはやはり休日練習でバットを振った。
シャイナーのオープン戦全成績
2月23日、中日戦(Agreスタジアム北谷)…四番DHスタメン
・初回は高橋宏斗との対戦で一死三塁、ボールカウント1-1からストレートを打って遊ゴロ
・三回の第2打席ではドラフト5位のルーキー右腕、土生翔太との対戦で一死一、三塁の場面、初球ストレートを打って捕飛で交代
2月24日、巨人戦(コザしんきんスタジアム)…四番DHスタメン
・初回は菅野智之との対戦で二死一塁、ボールカウント2-1からツーシーム系を打って捕邪飛
・三回の第2打席では畠世周と対戦で一死二、三塁の場面、1ボールからストレートを打って三ゴロ、三本間に挟まれた菊池アウト
・六回の第3打席は左腕の泉圭輔と対戦、一死無走者ボールカウント1-2と追い込まれて落ちる球にスイングをかけ三ゴロ
・九回の第4打席は先頭バッター、田中千晴との対戦では150キロ見逃しストライク、150キロ高目空振りの2ストライクからショートバウンドするフォークを見たあと、4球目にも同じ球を投げられて空振り三振
3月1日、楽天戦(倉敷マスカットスタジアム以下同)…四番ファーストでスタメン
初回は早川隆久との対戦で二死二塁の場面、初球ボール、2球目空振りのあと変化球を打って中飛
三回の第2打席は二死満塁で同左腕相手に初球ストライクのあと、変化球を打ってレフト正面に飛びフライアウトで交代
3月2日、楽天戦…四番ファーストでスタメン
初回は荘司康誠との対戦で二死一塁の場面、2ストライクナッシングからの3球目暴投でランナー二塁へ、そのあとフルカウントになって7球目の変化球を打って三ゴロ
四回の第2打席は二死無走者の楽に打てる場面、同右腕相手に2-1まで見て4球目の変化球を打って三ゴロで交代
3月3日、楽天戦…四番ファーストでスタメン
二回、先頭打者で岸孝之と対戦してストライク、空振り、ファウル、ボールのあとの5球目105キロのカーブを空振り三振
四回の第2打席は一死一、二塁でドラ1ルーキー左腕の古謝樹と対戦して2ボールからファウルのあとの4球目チェンジアップを打ってニゴロ併殺打、ゲッツーを取られる前から“やられそうな空気”がグラウンドに漂っていたのは確か…
以上、沖縄ではストレートを打ちあぐみ、倉敷での全6打席では、すべて変化球に手を出して凡退している。こんな日本語は知る由もないだろうが、まさに「ドツボ(すでに死語?その語源となっている肥溜めは消滅?)にはまった状態」だ。
2021年シーズンのみ、広島に在籍したケビン・クロンや、同じく1年限りだった昨季のマット・デビッドソンのように左足を高く上げて打ちにいくタイプには穴がありがちだが、レイノルズとシャイナーは小さなステップでボールを捉えにいく形。しかもともに広角打法だから比較的日本の野球にはアジャストしやすいはずだ(ちょっと上体の力に頼り過ぎな面もあるにはあるが…)
特にジェイク・シャイナーは自身の特徴を「じっくりボールを見ていく我慢強いタイプ」と公言している。ここは今一度、スコラーらの助言にしっかり耳を傾けて、真っすぐをしっかり振りに行ける形に持ち込みたい。週末からのマツダスタジアムでの地元デビュー戦で修正力が試される。(ひろスポ!取材班&田辺一球)