会見後に撮影に応じるサンフレッチェ広島レジーナ、天野裕介強化本部長と吉田恵新監督
サンフレッチェ広島レジーナの新監督就任記者会見が6月3日、広島市中区のエディオンピースウイング広島であった。
WEリーグスタートと同時にサンフレッチェ広島レジーナを率いてきた中村伸氏の退任会見(5月28日)から6日。新たにチームを率いるのは「大学時代の3年間、同じチームで過ごした」という初代指揮官より1学年上の吉田恵(よしだ・めぐむ)氏。
サンフレッチェ広島など計5クラブで現役生活を送り、指導者としてはサンフレッチェ広島ジュニアユースコーチを皮切りに、Jリーグではサガン鳥栖など計5クラブでコーチや監督を務めた。
中村伸氏がそうであったように、吉田恵氏も女子チームを率いるのは初めて。サンフレッチェ広島トップコーチに就任した中村伸氏からの引継ぎ、そして今後の情報交換を密にしながら、中村伸氏が目標に掲げながら達成できなかった「リーグ戦トップ3」そして「リーグ戦優勝」を目指す。そのためには、これまで3シーズンで築き上げてきた土台に、いかに吉田色を加えていくか?
「惜しいシーンがすごく多いので、それを得点に繋げられるように」さらには「より自分たちから奪いに行く、攻撃するためにいかにボールを奪いにいくか…」と吉田恵氏。WEリーグ3強の牙城を崩そうと思えば、さらなる得点力アップ、守りの強化に同時進行で取り組むことが必要になる。
もちろん、さらなる高みを目指すチームには、当然ながらタフな身体能力と強靭なメンタルも必要になる。そして何より大切なのは一体感。新監督としては、まずは選手たちとの絶妙の距離感をどうするか?
現在、チーム活動はオフに入っており、新監督と”女王たち”の新たな挑戦は7月以降にスタートする予定。
会見の主なやりとり
-レジーナ2代目監督就任、今の気持ちは?
吉田 率直に感じたのが、自分でいいのか?弱気な発言ではなく、女子サッカー指導の経験がない中で僕にオファーを出してくれたクラブに感謝しています。自分はJリーグの指導の経験しかないので、男女関係なく自分が今まで経験してきたサッカーを伝えることが大事だと思っています。
-昨季はカップ戦タイトルも捕りましたがリーグ戦は1年目6位、そのあと5位、5位でした。目指すは…
吉田 1年目が6位、で5位、5位ということで、気持ち的にはやはりその上を狙うために呼ばれたので…できればリーグ戦で優勝したいな!という思いは持っていますが現実的にはトップ3、3位以内に入る目標を立てたい。
「優勝」「トップ3」を掲げた吉田恵新監督
-男子チーム指導で大切にしてきたことは?
吉田 Jリーグは昇降格があり、内容もすごく大事ですが結果にこだわってやってきた部分がすごく大きいです。その結果にこだわるために勝つためにはどうしたらいいのか?監督をやらせてもらっていた時もそうですし、コーチの時も常にそういう考えで指導してきました。勝つためにはいろいろな要素が必要です。それをタイミングよく、その時の状況に合わせていかに自分が提供できるかですね。
-初の女子チーム指導で選手との距離感など難しいかと思いますが、何か秘策とかありますか?
吉田 本気で指導して、それで選手が本気になってくれるところが大事だと思います。選手の反応だったり、選手個々の特性を把握しながらやっていくしかないと…秘策と言われても…まあ、僕、娘がいるんですけど、娘からは「ふだんのお父さんでいいんじゃない?」と…