第97回全国高校野球選手権大会広島大会の決勝は7月26日、尾道 市のしまなみ球場で決勝が行われ、初回に1点を先行した新庄が四回、同点に追いつかれるとその裏、すぐに2点を奪って勝ち越しに成功。そのまま逃げ切り、夏の甲子園行き、初切符を手にした。
3年連続で決勝に駒を進めてきた新庄・迫田守昭監督は決勝を迎えるにあたり「歴史を切り拓いてくれたらいい」とコメントしていたが、選手がその思いを胸にそのまま決勝でも勝負強さを発揮。準決勝で優勝候補の広陵を倒し、初の決勝進出を果たした試合巧者の市立呉を炎天下での見応え十分の投手戦の末、振り切った。
戦後70年。広島に原爆が投下された8月6日、迫田監督はまだ母・きぬよさんのお腹の中にいたが、己斐の実家にいては危険と家族は今の廿日市市方面に避難した、という。
戦後の広島生まれの監督が、世代は違えど未来を担う選手たちを率いて、広島代表として大舞台へ。歴史を切り拓くその夢の続きを真夏の甲子園で追いかける。