リオデジャネイロ五輪、陸上男子400メートルリレー決勝(日本時間8月20日午前スタート)
日本リレーの歴史が変わった。メダルが期待された「史上最強の4人」の力で男子400メートルリレー決勝は、ジャマイカに次ぐ銀メダルに輝いた。ジャマイカは3連覇。5大会連続で決勝を走った日本は北京大会の銅を越えた。37秒70の銀メダルタイムは、予選タイムの37秒68、アジア記録をさらに更新した。金のジャマイカは37秒27。
37秒65予選トップでシドニー五輪以来の金を狙った米国のタイムは日本に100分の2秒差、37秒62で3位かと思われたが失格となり、4位でゴールした37秒64のカナダが繰り上がって銅メダル。
日本は予選と同じ顔触れ、同じオーダー。
5レーン第1走者の山県亮太(広島・修道高出身、セイコー)が大一番でも好スタートに成功、隣りの4レーンのジャマイカ・パウエルを抑え山県から飯塚塚翔太(ミズノ)へ。バトンリレーにわずかなロスが生じたが、いっさい構わず飯塚は加速して、桐生祥秀(東洋大)が競り合いの中、素晴らしい走りを見せる。抜群のバトンタッチのあとアンカーのケンブリッジ飛鳥(ドーム)は前を行くジャマイカ・ボルトとの差を広げられながらも食いついて、最後は米国と外側7レーンから襲い掛かってくるカナダの猛追を振り切った。
100メートルのファイナリストはゼロ、9秒台もゼロ、しかしバトン渡しの妙と4人の総合力で勝ち取った日本の銀メダルには、レース後、他国のメディアから質問が集中、4人は世界の常識を覆したことになる。
今大会、広島関係では女子200メートル平泳ぎで広島県庄原市出身の金藤理絵(Jaked)が2分20秒30で金メダルを獲得したが、山県の、世界最速の4人を決める舞台での銀はそれに並ぶ快挙。
山県のレース後の話
メダルを目指してやってきて、いざとなるとすごい感慨深いものがあるしほんとに嬉しいです。予選よりもいいスタートを切れたかなと思うので、良かったです。少し(バトンを渡す)距離を伸ばして、でも絶対に渡るという自信があったので焦らず飯塚さんが走ってくれたんじゃないかと思います。ほんとに歴史を作れてうれしいです。(4年前のロンドン五輪に続く今大会で)4年前より確実に自分が成長できたことを実感できているので、感謝したいです。
日本の男子400メートルリレー決勝、過去4大会成績
2000年 シドニー 6位
2004年 アテネ 4位
2008年 北京 胴メダル
2012年 ロンドン 5位