3点取られたら終わり…の広島、綱渡りの戦いが続く
神宮球場での初戦をジョンソンで落とした広島が9月5日の第2戦を黒田博樹の7回無失点の力投を拠り所に何とか競り勝った。負ければ6日にも自力V消滅の危機を迎えるところだった。
8月16日以降の広島の勝敗とスコアを並べてみると、14試合で4得点以上はたった3試合。勝ちゲーム6試合はすべて投手陣が2失点以内で3点以上取られたら勝率0パーセント、ということを黒田は肝に銘じてマウンドに上がったのだろう。
前日までの14戦のスコアと勝敗
1-3● 1-8● 2-5● 3-4● 2-1〇 2-1〇 4-2〇 2-0〇 3-6● 3-2〇 4-6● 5-1〇 1-5●、2-4●
味方打線の援護がない中、黒田は4回まで1安打ピッチング。五回にはバックのエラーに足を引っ張られても無死一、二塁のピンチをしのぎ切り、七回の無死一塁に山田という場面ではけん制球多投で自分のリズムに持ち込みながら、畠山、雄平、ミレッジを打ち取った。
だが、打線の方はヤクルト先発の石山の前に六回までゼロ行進、七、八回も秋吉に抑えられた。
迎えた九回、ヤクルトのマウンドには今季無敗のバーネット。一死から連打して一、三塁としたあと石原の一ゴロが畠山の野選を招き、やっと1点をもぎとると、そのあと3点を追加して試合を決めたがこれでは仕掛けが遅すぎる。
三回には二死満塁で新井貴浩が空振り三振。六回の一死満塁ではシアーホルツ空振り三振、田中二ゴロ。九回も相手のミスがなければどうなっていたかわからない。
神宮での第3戦、広島の先発マウンドにはローテの谷間を埋めきれないままでいる戸田が上がる。そしてヤクルト予告先発の館山とは2012年10月以来の対戦となるが、果たして広島打線の爆発は見られるだろうか?