石橋議員の質問に答えたあと、数分間に渡り目を閉じたままの松井市長
広島市議会の一般質問が12月8日、始まった。
石橋竜史議員(安佐南区・自民党・保守クラブ)が質問に立ち、サンフレッチェ広島が3度目の日本一になったことで、都市基盤再整備の手段のひとつとなるサッカースタジアム建設に向け、市がどういうスタンスで今後、動こうとしているのかを松井市長に尋ねた。
また石橋議員は質問の中で市や財界と三位一体でスタジアム建設を推進する立場の広島県に「スタジアムを作らないケースもあるのかと聞いたらそうです、と答えた」という驚くべき事実(ひろスポ!では以前からその可能性が高いことを指摘…)も明らかにした。
石橋議員の質問に対して松井市長は「被爆70周年」の広島市の、これまでの不断の努力と今後の街づくりについて世界に誇れるものを自らの覚悟をもって目指す、という話をしただけでスタジアム問題に触れず、担当の市民局長に振った。
谷本睦志市民局長発言要旨
「現在、サッカースタジアムについては旧広島市民球場跡地、広島みなと公園を候補地に、市・県・広島商工会議所の3者でつくる作業部会で検討中。2つの候補地で、MICE、複合化などへの調査も行っており、宇品地区においては建設反対の声の原因となっている交通対策も検討中、年度末までに一定の方向性を出す。3度の優勝を踏まえ、県・市・商工会議所・サッカー関係者が一体となって今まで以上にしっかりやる」
※MICEは、Meeting(会議・研修)、Incentive(招待旅行、travel, tour)、 Conference(国際会議・学術会議) で、これに対応できる施設を…、という声は先のサッカースタジアム検討協議会の中で確かに上がったが、それはスタジアム構想全体の一部に過ぎず、MICEにこだわった今の新サッカースタジアム推進のありようには関係者から疑問の声があがっている。
谷本市民局長
この説明に対して石橋議員は再度、次のように質問した。(要旨)
「1年違っていたらガンバの新スタジアムが完成し、アウェーでのあの逆転劇はなかったかもしれない。スタジアム建設事業が簡単なものではないことは重々、承知している。新スタジアムとなれば今のエディオンスタジアム広島の跡地問題をどうするか、ということも検討されなければいけないが今はゼロ(石橋議員はわざわざこの話題を強調したのかも?新サッカースタジアム取材班)。しかし280万県民すべてが応援とはいわないまでもたくさんの人が感動を共有した。3度の優勝でスタジアム建設を進めるんですね、と最初にお聞きしたのは市長から無理なことを引き出そうというのではなく、自分が難しい立場になることもいとわずスタジアム建設をあちこちで口にする森保監督、選手、クラブ、サポーター、市民に夢を示していただきたいから。私もそうです。安佐南区選出の議員ですから「どうして?」と言われますが、安佐南区のためというだけでなく、ここは広島市全体のため(にスタジアムを市民球場跡地に建設すべきという立場でいる)ということです。県は福山など他地域のプロサッカーも支援する立場で主体的には動けない。市が中心となっての、さきほど市長が「覚悟をもって」とおっしゃいましたが、改めてスタジアムについての見解を市長におうかがいします」
この質問に対して谷本局長が「希望を持たせて欲しい、とのことですが多くの課題があり、市が率先してではなく、県・市・サッカー関係者らが一体となって建設に向けての検討をより早く進めていく」と責任転嫁ともとれる発言に終始。ただ、ここで谷本局長は「建設に向けて」のキーワードを口にした。
発言を促された松井市長は3呼吸置いて答弁。その中では「様々な問題がある中、みなが喜んで広島が誇れるような”対策”をしっかり考えたい、具体化するには多くの関係者の協力が必要」との言い回しに終始した。また広島市が建設の主体的立場を放棄していることも「協力を得る」という表現を使いながら公言する形になった。
なお、あす9日にはエディオンスタジアム広島の地元、安佐南区選出の八條範彦議員もサッカースタジアムについて資することになっているが、ここでエディオンスタジアム広島のシャトルバス増便などによる活用が取りざたされる可能性が極めて高いと見るのが普通だろう。
新サッカースタジアム取材班
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