J1、第2ステージ最終節、3万3210人が集まった湘南ベルマーレ戦当日の臨時駐車場と高速4号線を繋ぐ幹線道路、全車線が埋まっている。
手前側がエディオンスタジアム広島方面。奥に見える山の右手に西風新都インターチェンジがあり、20年前とは比べ物にならないほど交通量が増えているのに、西風新都内の幹線道路整備は後手に回ったまま…。新たな道ができるより交通量増加のペースの方が上、という状況。
よってこのエリアに臨時駐車場を確保しなければいけないこと自体がナンセンス、その臨時駐車場も毎年、遊休地が減少する関係でバスでしかいけない遠方へと移動している。こうした現状を広島市はどうとらえているのか?
J1王者のサンフレッチェ広島が3人もの負傷交代者を出しながらクラブW杯初戦を突破した。2016年1月に始まるアジアチャンピオンズリーグ(ACL)への出場も決まっている。
国内リーグの頂点に4年で3度も立ち、さらには世界やアジアとも渡り合う、それがサンフレッチェ広島の、広島が誇るべきまさに理想的な姿だ。
「勝って平和都市広島の名前を世界にアピールする!」
森保監督は今回のクラブW杯参戦にあたり、何度もメディアの前でそう繰り返している。
世界と闘うソフトは抜群の成績を収めているのに、世界と戦うための器があまりにも脆弱…。それが広島市の現状だ。エディオンスタジアム広島のハード面の実情からすれば、今後、こうした国際試合においてもその不備が問題視される事態が予想される。
また、そのような事態を待つまでもなく、エディオンスタジアム広島とその周辺道路の現状は広島県民・市民と県内外のサポーターに多大な負担を強いている。
ひろスポ!の呼びかけに応じて、先のチャンピオンシップなどにおける周辺の様子などを記録した画像が読者から次々に送られてきている。その反響の大きさは予想以上で、ひろスポ!発信の情報がマスメディアにも影響を及ぼし始めている。
また、エディオンスタジアム広島を目指して車椅子に乗る弟を延々と押して歩く小学生の現状を紹介したひろスポ!記事の反響はすさまじく、現在、ひろスポ!歴代アクセス数の11番目にランキングされている。多くのカープ人気記事を押しのけてのこの事実は県民・市民らの関心の高さの裏返しでもある。
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3万3210人が祝ったサンフレVの日の朝、エディオンスタジアム広島周辺では何が起こっていたか?
現在、行われている広島市議会ではいまだに、広島広域公園を活用したサンフレッチェ広島のホームスタジアム案が模索されているが、1992年の広島広域公園竣工から20有余年が経過してもできないアクセス道などの改良は、この先20年たってもできない可能性が高い。
サンフレッチェ広島の快進撃とともに、サンフレッチェ広島にかかわるすべての人々の問題意識はますます大きなものになっている。
(上記2つの画像も読者提供、読者コメント)12月5日にエディオンスタジアムで行われた、チャンピオンシップでの写真です。時刻は15:45で、開門直後、入場を待機する列の様子です。
これらの画像を見れば「サッカーでは客が入らない」「サッカーは野球に比べて試合数が少ないから…」は単なる思い込みでしかないことがわかる。いまだにそんなことを言う関係者がサッカー王国と呼ばれた広島にいるとは思えないのだが…。
浦和レッズの集客力は国内トップ。今季は65万8,668人を集めた。2008年には80万9,353人を記録した。しかもこれはリーグ戦だけの数字。2007年、浦和レッズはACLも制し、クラブW杯では日本のクラブ初の世界3位となったがその年のACLなど公式戦合計のホーム観客数は100万人を突破している。
浦和レッズの集客力について
supportista.jp/2009/08/news17161543.html
カープの旧広島市民球場時代の集客数は100万人前後で長らく推移したが、同じ市民球場跡地にサッカースタジアムができれば、今のサンフレッチェ広島なら「昔の賑わい」を十分に取り戻せるポテンシャルを持っていることになる。
新サッカースタジアム取材班