2度目の会見を開きサンフレッチェ広島のスタジアム案を説明する久保允誉会長(左奥)
サンフレッチェ広島の久保允誉会長が5月13日、広島市内で自らが3月3日に提案した旧広島市民球場跡地への新サッカースタジアム「Hiroshima Peace Memorial Stadium」プラン(3月3日会見で久保会長が発表)について、その詳細を改めて発表し、独自プランについての”持ちネタ”は「出し切った」として、広島市松井市長、広島県湯崎知事らに「4者会談」早期開催を呼びかけた。
今回の会見は、松井市長、湯崎知事、広島商工会議所の深山会頭の3者会談の実動組織である作業部会より久保会長サイドへ、3月3日発表分の案について、細部に渡る問い合わせが文書であったことをきっかけに行われた。
作業部会へ向けての回答を、作業部会だけでなく広く市民・県民・サポーターにも知ってもらい、久保プランの意図や意義、メリット、広島の街全体とスタジアムのかかわりや平和発信性などについて理解を深めてもらう。こうした「作業」を積み重ねることでスタジアム問題をオープンな論議にしていきたいという明確な意図がそこにはある。
一方で、3者会談が繰り返し表明している「広島みなと公園優位」の方向性には、オープンな論議が欠けていると見てまず間違いない。ひろスポ!で調べた限りでは、スタジアム建設希望者もそうでない市民らの間でも「広島みなと公園」を推す声は皆無に等しい。
なお、会見のあとの記者らの質問の中で「作業部会に取材するときょうの会見で確認事項がわかればいよいよ(久保会長、市長、知事、会頭の)トップ会談(4者会談)に前進するという話を聞いている」との声があがった。
ひろスポ!取材班はその点を一番のカギと見ると同時に4者会談実現は際めて実現の可能性が低いと見ているが、そこが実際はどうなのか?(一番、ダメなのは3者会談で建設候補地は広島みなと公園、と発表してから、それでは4者会談を…というパターン。しかもここで久保会長が参加しなければ、それを悪者扱いする手法だろう)
松井市長はこの日、午前中にオバマ大統領の広島訪問について行う会見の中でサッカースタジアムについても触れる予定でいたが、急きょ午後5時過ぎからスタジアム問題単独の囲み取材が行われることになった。そこで松井市長が「4者会談、やりましょう!とキャッチボールの球を、いや足元にきたパスを返すなら、スタジアム問題は前進するが果たしてどうか?
ただ、もしそんなトントン拍子の話があるとするならば、この久保会長の会見に3者会談担当者も同席していないといけない。しかし市、県、広島商工会議所関係者の姿はゼロだった。
なお、松井市長と湯崎知事はきょう5月13日午後7時30分キックオフのJ1、柏レイソル戦でキックインセレモニーを行うが、多忙な久保会長はその時間にはもう広島にいないため、直接会談…とも残念ながらならないので念のため…
広島新サッカースタジアム取材班