トップ画像はアウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所(ひろスポ!欧州取材班2017年撮影)
いじめを受けていた神戸市立中学の生徒(当時14歳)が2016年10月に自死した。神戸市教育委員会の指示で当時の校長が教職員らに「メモは存在しないものとして扱う」と伝えていたことが2年近くが経過した2018年6月になって発覚した。
隠ぺいする側の執念はすさまじい。
校長や教育次長が相次いで自死しなければならない環境にさらされる、この広島県のねじれた教育界でも、同じようなことは何度も起こる。
湯崎知事は2019年4月開校の広島県立広島叡智学園生徒らに「装着型端末」計画まで用意したが、そんなことに費やしている時間や人材、カネがあればを、県民の通う普通の公立中学で相次ぐいじめとその隠ぺい、無責任体質問題の一掃にそのエネルギーを投下した方が良くはないか?
「世界中のどこにいても活躍するリーダーを育成」する広島県下で、いじめ問題がますます深刻化(と広島の教育現場関係者からは聞いている)。本末転倒とはこのことだ。
2018年3月には、広島県の公文書改ざんも発覚した。湯崎知事はどうして他の公文書についても詳しくチェックしない?広島県に正義はないのか?
2017年5月発覚の広島中央署8572万円盗難事件も、何ら具体的は対処法を県民は、県からも県議会からも湯崎知事からも受けていない。日本中に恥を晒し続けているのに、だ。
広島県警は身内の犯罪にいったいどれだけの人員と時間を投入するのか?それって県民の税金なんですけど…
1年経って2018年5月の新聞各紙に「実は盗難された時期は5月ではなくてもっと早い段階であることも分かってきた…」などと書かれていた。そんなことはひろスポ!でさえ2017年6月に、次の記事で言い切っている。まる1年、何の進展もない!
広島新サッカースタジアム取材班にお叱りの声!中国新聞投書にも、広島中央署盗難ほか「公権力に不審募る」の声(2017年6月8日掲載)
hirospo.com/pickup/38520.html
ひろスポ!ではこの盗難事件について、別の記事で「捜査は長期化」と言い切っておいた。
すでに、ネット上では事件発覚当初から、そういう指摘が出ていた。
犯人は捕まらないまま、その存在が消える。あるいは消される。よくある映画のストーリーだが、署内で1億円近い大金が消えるのだから、もう何でもありでもおかしくない。
2017年2月、まだ現金は金庫にあった。
2017年3月、新本部長着任。
2017年4月、事件ミステリーゾーン
2017年5月、事件発覚
問題はそのあと。広島県警は今まで一度も会見を開いていない。通常ではありえない。まさに隠ぺい体質。それで済むと思っているなら組織としての存在価値はゼロ、だ。
そして2017年6月…
広島のメディアはある署員の自宅の張り込みを開始する。ところがその署員は入院、あるいは通院…そして次の記事…
NEWSポストセブン
広島中央署8500万円盗難事件 30代捜査員の「謎の死」
www.news-postseven.com/archives/20171018_621535.html
…ここまで長々と綴ったが、広島に内包する問題を上げていくとこんな感じになる、残念ながら…
で…、
スポーツ王国広島の100年の歴史上最悪の、行政サイド隠ぺいによる大失態、それが「漂流」(日本経済新聞)するに至った広島サッカースタジアム問題…である。
ここで明記しておきたいのは、広島のサッカースタジアム問題と、国内プロ野球フランチャイズの最高峰としてその名を轟かせるようになったマツダスタジアムの抱える問題が密接に絡み合っている、ということだ。
ひろスポ!は2014年4月にスタートした。好むと好まざるとによらず、スタートせざるを得なかった。そのきっかけを”作った”のは松井市長と広島東洋カープである。
ひろスポ!2014年スタート時の最初のインタビューは、東京オリンピック、パラリンピックを控えますます活躍の場を広げている広島が生んだアスリートの代表のひとり、為末大氏だ。
為末氏は、関係者らに向けて不定期にニュースレーターを配信している。2018年6月4日にその最新版が届いた。
なお、原子爆弾により広島が人類史上、最初の壊滅都市となったのは、ほんの75年前のこと…である。
ひろスタ!特命取材班
• 為末コラム:アイヒマンとスポーツ組織
アウシュビッツ強制収容所の元所長であったアイヒマンがエルサレムの法廷に現れた時に、そのあまりに平凡な様子に人々は驚きました。あれほどの罪を犯したとは思えない冴えない中年男だったからです。その裁判中アイヒマンは、どんな質問にも自分は命令されてやったと答えるのみで、結局世間が期待したような答えが返ってきませんでした。それを傍聴していた哲学者のハンナ・アレントは“20世紀最大の罪は凡庸な悪によってなされた“と語りました。
今回の日大アメフト部のタックル問題を含め、ここ数年スポーツ界には様々な問題が起きています。その多くの組織に、全体が権力によって支配されている構図が見えてきます。しかしながら、その権力の中心を追いかけていって、白日の元に晒してみると、威張ってはいるけれども、それほど私たちと変わらない普通の人が出てくることがあります。そんな時は決まって、そんなはずはない、どこかに悪の中枢があるはずだと私たちは探し回ります。そしてそれが見つからないときは、非常に大きなフラストレーションを抱えます。
アイヒマンがただのイエスマンということであれば、罪はヒトラーに集約されますが、そのヒトラーは民主的な選挙によって選ばれています。制度上民主主義は間接的であるにしろ、最後に国民に責任が行き着いてしまいます。ですが、当然ほとんどの国民はあんな結果を望んではいたとは考えられません。にも関わらず、あのような残酷な出来事が起きましたし、途中で食い止められなくなりました。
無人島で一人で握る権力がないように、権力は必ず誰かが明け渡すことによって集約されていくわけですが、権力が集約されることを望んでいるのが当の本人だけであれば、いずれ権力構造は瓦解するのだろうと思います。どのような強権状態であれ、その状態が望ましいと思う人間が一定量いてこそ成り立つわけです。強い権力を持つ人間と実際にあってみると、仲間に慕われていてとても面倒見がいいことは少なくありません。誰も担がない神輿は地面に置かれたままです。
収容所内部、撮影はひろスポ!欧州取材班
私たちは自由になりたいと願いますが、その実自由は非常に厳しいものです。自由には責任が伴います。命令を出せば、その命令によって起きた問題は命令を出した側の責任になります。アウシュビッツを見学しましたが、見事なまでに仕事が分断されていました。例えばある一人の職員の仕事は、右からきたジャケットやメガネ、ベルトをもう一度市場に流すために数を数えるというものでした。その右側に誰かの人生があるということはおそらく気づいていたのだと思いますが、それは業務の範囲外でした。
最近あった若者が面白いことを言っていました。
“働き方が今見直されてるけど、働く時間と休む時間を決めるって、昔の体育の時間の、きをつけ、やすめ、みたいだよね”
自由には責任が伴います。自由は獲得せねばならないものではありますが、獲得する側にも相応の覚悟が必要になります。
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