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2019年06月05日
編集部

キリンチャレンジカップ、南米選手権に挑む森保ジャパン、その先の2022カタールW杯も見据えGK大迫敬介が目にする風景

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サッカー日本代表は6月5日、国際親善試合 キリンチャレンジカップ2019、トリニダード・ドバコ戦(午後9時30分キックオフ、愛知・豊田スタジアム)に臨む。続いて9日には会場をひとめぼれスタジアム宮城に移しエルサルバドルと対戦する。

今回の2試合は9月から始まる2022年FIFAワールドカップのアジア予選へとチームを作っていく上での貴重な実戦の機会となる。森保一監督は6月4日の会見で「個の成長、チームの成長がみられるように、チームとしてチャレンジ精神を持って戦いたい」とコメントした。

その森保一監督の古巣、サンフレッチェ広島からGK大迫敬介が今回、初めて招集された。同じく初招集のMF久保建英(FC東京)が17歳で最年少。19歳の大迫敬介が二番目に若くティーンエイジは二人だけだ。

二人は6月14日にブラジルで開幕する南米選手権のメンバーにも名を連ねている。こちらは23人中東京五輪世代が16人というメンバー構成になっている。

五輪兼任の森保一監督は、広い視野でスカウティングを続け、あらゆる可能性を追求し、日本が2020東京とその先の2022年FIFAワールドカップで大きな足跡を残すための準備を続けている。

その”交わり”の中で、サムライブルーの期待の星ふたりが、その輝きを増していくことになりそうだ。

大迫敬介がこうした日を迎えるであろうことは、意外と早い時期にピッチ外で確信することができた。

サンフレッチェ広島が2018年12月、若手選手教育の一環で平和学習を初めて実施した時のことだ。

参加したのは森島司(三重)、松本泰志(埼玉)、川井歩(山口)、川村拓夢(広島)、そして大迫敬介(鹿児島)の5選手でいずれもクラブ加入から3年以内。( )内は出身県。

広島市中区の平和記念資料館を訪れた一行は、本館が改修工事を行っていたため、東館展示を同館の浜岡克宣副館長の案内により見て回った。その後は被爆体験証言者の言葉に耳を傾けた。

最後に各選手にメディア関係者が話を聞いた。ひろスポ!は大迫敬介選手にインタビューした。一番、熱心だったように見えたからだ。

予想に違わず大迫敬介選手の言葉には重みがあった。

大迫敬介選手の話

一日を割いてクラブの歴史や平和学習をすることができました。こういう機会はなかなかないので…フロントの方々のことや広島の歴史はあまり勉強することがなくて、きょう初めて知ったことが多くてすごく刺激を受けました。

僕は鹿児島出身(出水市)ですが長崎の資料館にも行ったことがあります。それでとても興味を持っていて、実際にどれほどのことが起こっていたのか、気になることなどはこちらから質問させていただきました。

実際に被爆を体験された方のお話を聴けたのは貴重ですし、そういう本当に辛い思いを自分たち若い世代が聴くことで、忘れずにずっと受け継いでいけたらと思いました。

こういう大変な思いをされた方が大勢、いらっしゃる。そういう歴史の中で今こうして何の不自由もなくサッカーができるのは当たり前じゃないと思いますし、それはもちろん広島だけじゃなく長崎の方々もそうですし、だから今の環境に感謝しないといけないと改めて感じました。

試合を観に来て下さる方々の中にもこういう思いをされた方がいると思うので、そういう人たちにも少しでも元気を与えられるように…僕はまだリーグ戦に出場できていないのですが、早く自分も出て、そういうピッチで自分の姿を見てもらいたいと思います。

 

森保一監督は常々、サッカーと平和、広島や長崎と平和、スポーツと平和について心を砕きながらサムライブルーを身にまとっているが、こんな話を耳にすればきっと頷くのではないだろうか?

サンフレッチェ広島の今季開幕戦は2月19日、ACL出場を懸けたプレーオフ、チェンライ・ユナイテッド(タイ)戦でゴールを守ったのは大迫敬介だった。まだその表情は平和学習した時とさほど変わらないように見えたが、3月にかけてスタメン出場を重ねるたびに残していったコメントにもまた大きな可能性が感じられた。

なぜ、自分があのタイミングで飛び出す必要があったのか、その先でどんなことが考えられたのか?瞬時の判断が勝ち負けに直結するその繰り返しの中で、メディアにその時々の自分をわかりやすく伝える。卓越したコミュ力はサンフレッチェ広島F.Cユース出身者の特徴のひとつとなっているが大迫敬介もまたその伝統を見事なまでに踏襲していた。

そこからさらにJ1リーグ戦でもまれ、一時はチームが首位に立ち、ACLグループリーグも首位に浮上するころには、その姿、振舞いは開幕当初からは見違えるほど逞しいものになっていた。

迎えた5月26日の明治安田生命J1リーグ 第13節、アウェーの浦和レッズ戦。今季これが公式戦17戦目で10度目の”完封勝利”となった大迫敬介は「ずっと憧れの存在でした」という浦和レッズのGK西川周作とユニホームを交換して互いに笑顔で今後の健闘を誓い合った。森保一監督はこの試合も視察に訪れていた。

「いろいろな経験をしてきた選手たちがたくさんいるので、一緒に練習できて、そういう人たちから学ぶのはすごく楽しいです」という大迫敬介はフル代表GK陣の力量をその肌で感じるチャンスを手にしたことで、さらに成長のペースが増す可能性がある。

代表GKは4人。川島永嗣(ストラスブール)は36歳、権田修一(ポルティモネンセ)は30歳、シュミット・ダニエル(ベガルタ仙台)は27歳。

この3人が経験し積み重ねてきたことを少しでも多く大迫敬介が話すとおり「盗む」ことができたならば、それが将来の日本の財産になる。森保ジャパン、カタール決戦の地まであと3年半…

ひろスポ!森保ジャパン取材班

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