画像は最終節、ベガルタ仙台戦前のエディオンスタジアム広島前広場でステージ前に集まるサポーターたち
タイミング良くニュースは飛び込んで来る。
横浜F・マリノスは12月7日、明治安田生命J1リーグの最終節で2位FC東京と対戦。3-0で快勝して2004年以来15年ぶり4度目のJ1リーグ制覇を果たした。この試合にホームの日産スタジアムはJリーグ歴代最多入場者数となる6万3854人の観衆で埋まった。
これまでの最多入場者数は同じ日産スタジアムで2013年11月30日に行われたJ1リーグ第33節、横浜F・マリノス対アルビレックス新潟戦の6万2632人だった。
この日最終節を行った9会場は、午後2時3分ないし4分の同時スタートだった。すでにJ2への降格が決まっている松本山雅FCやジュビロ磐田、勝っても負けても順位は6位で変わらないサンフレッチェ広島など、最終節に臨むJ1の18クラブが置かれた立場はそれぞれだった。が、それは考慮せず、最終節の入場者ランキングを作った。
1位・日産スタジアム(横浜F・マリノスvsFC東京)63,854
2位・埼玉スタジアム2002(浦和レッズvsガンバ大阪)47,188
3位・豊田スタジアム(名古屋グランパスvs鹿島アントラーズ)33,133
4位・札幌ドーム(北海道コンサドーレ札幌vs川崎フロンターレ)26,399
5位・ノエビアスタジアム神戸(ヴィッセル神戸vsジュビロ磐田)25,243
6位・昭和電光ドーム大分(大分トリニータvsセレッソ大阪)17,233
7位・サンプロ アルウィン(松本山雅FCvs湘南ベルマーレ)16,881
8位・IAIスタジアム日本平(清水エスパルスvsサガン鳥栖)15,756
9位・エディオンスタジアム広島(サンフレッチェ広島vsベガルタ仙台)13,228
エディオンスタジアム広島は”また”最下位に終わった。しかも今季の1試合平均13,927人すら下回った。この13,927人はJ1の18クラブ中17位の数字だ。
絶対評価でも、相対評価でもサンフレッチェ広島のホーム最終戦の入場者数は厳しいものになった。
無風、晴れ、気温10・1度。冷え込むエディオンスタジアム広島にサポーターの声援は響き渡っていた。早くから足を運んだサポーターたちでスタジアム前のイベント、飲食スペースも賑わっていたのだが…
サンフレッチェ広島の城福浩監督は試合後の会見で真っ先にこう述べた。
「ここ何試合かなかなか勝ち切れなかった中で、勝っても負けても6位というそんな状況の中で来てくれたサポーターの前で、きょうはどうしても勝ちたかったです。我々が今年、何を目指してきたのか、何を積み上げてきたのかをしっかり見せられる試合にしたいと…」
これまでこの緊急連載で紹介してきた「順位表」を全日程終了の数字に差し替えるとこうなる。大きな変動はない。
1)横浜M 5)27,010-72,327 陸上R 3万5回 4万1回 6万1回 10
2)FC東京2)31,540-49970 陸上R 3万8回 4万1回
3)鹿島 9)20,569-40728 専用 3万0回 10
4)川崎F6)23,272-27,495 陸上 3万0回
5)C大阪7)21,518-47,816 陸上 3万2回 4万1回
6)広島 17)13,886-45,000 陸上 3万0回 10
7)G大阪3)27,708-39694 専用 3万6回 10
8)神戸 8)21,491-28,425 球技 R 3万0回
9)大分 12)15,347-40,000 陸上 R 3万0回
10)札幌 10)18,768-41580 球技 R 3万2回
11)仙台 16)14,971-19,694 球技 3万0回
12)清水 15)15,043-20,229 球技R 3万0回 10
13)名古屋4)27,612-45,000 専用R (27,000陸上)3万6回 4万2回 10
14)浦和 1)34,184-63,700 専用 3万9回 4万2回 5万2回 10
15)鳥栖 14)15,060-24,490 球技 3万0回
16)湘南 18)12,848-15,690 陸上 3万0回
17)磐田 13)15,277-15,165 球技 3万1回 (51,697陸上)
18)松本 11)17,416-20,000 球技 3万0回
この順位表の見方…
・左端番号はJ1各クラブの順位、そしてクラブ名
・クラブ名に続く番号は今季の各クラブホームゲーム平均入場者数の順位、その右の数字が平均入場者数で、そのあとに続く数字がホームスタジアムの大まかな収容可能人数、名古屋と磐田は今季の開催場所を考慮して2つのスタジアムを併記した。
・専用はサッカー専用、球技はサッカー以外の球技でも使用、陸上とあるのは陸上トラック併設、よって専用、球技とあるスタジアムには陸上トラックはない。そのあとのRはラグビーW杯12会場の中で7会場あったJリーグホームスタジアム
・3万0回とあるのは今季J1リーグ戦ホームゲームで集客数3万人越えなし、よって浦和は9度も3万人越えを記録したことになる。4万人、5万人、6万人も同じ。
17位の磐田(平均入場者数13位)と18位の松本(同11位)はJ2への降格がすでに決定。16の湘南(同18位)は入れ替え戦に回る。
1試合平均で2万人以上を集めたクラブは半数の9クラブある。そのうち7クラブは8位までに集中、2万に届かないのは広島だけ。逆に言えば広島イレブンと城福浩監督は大健闘である。
1試合平均で25,000人以上を集めた5クラブを並べてみる。
1)横浜M 5)27,010-72,327 陸上R 3万5回 4万1回 6万1回 10
2)FC東京2)31,540-49970 陸上R 3万8回 4万1回
7)G大阪3)27,708-39694 専用 3万6回 10
13)名古屋4)27,612-45,000 専用R (27,000陸上)3万6回 4万2回 10
14)浦和 1)34,184-63,700 専用 3万9回 4万2回 5万2回 10
この5クラブに共通するのはホームスタジアムの収容能力が3万ではなく4万規模かそれ以上であること。そして3大都市圏にある、ということ。5分4はオリジナル10であること。それにしても、横浜M、G大阪、名古屋は勝ち点以上に熾烈な集客争いを演じている。
この集客力5強に続くのは川崎Fだがホームの器の規模が違い過ぎて,そこには大きな差が生じている。
3)鹿島 9)20,569-40728 専用 3万0回 10
4)川崎F6)23,272-27,495 陸上 3万0回
よって5強を脅かす存在はそう簡単には出てきそうもない。
逆に鹿島は集客力5強ではないが、3位に食い込みACL出場を決めている。川崎Fも、天皇杯でその鹿島が優勝すればACL出場のチャンスが巡ってくる。
ひろスタ!特命取材班