画像はプロ野球開催時の旧広島市民球場、奥に原爆ドームが確認できる
大阪府高校野球連盟(吉岡宏会長)では6月6日、新型コロナウイルスの影響で中止となった選手権大会の代替大会を行うと発表した。
大阪では吉村洋文知事が自身のツイッターで”夏の甲子園中止”から一夜明けた5月22日に「大阪大会だけでもできないか準備に入る」とツイートした。
すでに広島県の対応については以下の記事に記したが、広島県の湯崎英彦知事が同様の発信をしたというニュースは、ネット上には見当たらない。
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吉村知事は「高校野球、インターハイ、吹奏楽、3年生最後の全国大会が中止決定。高校3年間だけでなく、子供の頃から夢を追いかけ続けた生徒も多い。勝敗だけの問題じゃない」と高校3年生の目線で発言している。
すでにコロナ禍の対応において吉村知事と湯崎知事の間に大差が生じていることは別媒体の記事から記したが、それはおそらくこういうことの積み重ねによるものだろう。
広島県の高校生だって懸命に日々、暮らしているのに、だ。
関西で阪神球団も高校球児の救済について惜しまない姿勢を示している。要するに球団自らが公に声を上げている。阪神の谷本修球団本部長もまた「 甲子園を持っている阪神電鉄とタイガースなんでね。できることは協力していきたい姿勢は持っています」と早くから話していた。
一方の広島。かつての旧広島市民球場から新広島市民球場(マツダスタジアムのこと)になって、高校野球はどんどん締め出されて行った。旧広島市民球場時代、夏の県予選は旧広島市民球場を中心に開催された。開会式から決勝戦まで、だ。今では見る影もない。
そこには少年野球、社会人野球開催などアマチュア野球に対する高額な球場使用料の問題、天然芝管理の問題など表に出ていない課題が山積している。
簡単に言えば、広島県高野連がマツダスタジアムを使いたくてもそうそうは使えなくなってしまったのである。これは広島のアマチュアスポーツ界における大問題だ。だが、広島市や広島球団に忖度してのことかどうかは分からないが、そこを深堀する地元メディアは見当たらない。
広島における夏の高校野球予選の代替大会についても、当然、移動の頻度や距離は最小限に押させられるべきであり、プロ野球開催日とうまく調整して、マツダスタジアムもどんどん使うべきだろう。
旧広島市民球場時代には、県予選が長引いてプロ野球公式戦に影響しかねないような時もあった。当時、カープを率いていた山本浩二監督はチームの試合前練習の時間を削ってでも「高校野球を続けてください」としたケースさえあった。(山本浩二氏も広島高校球児)
非常事態のこの夏、果たしてマツダスタジアムで高校球児がプレーできる日がどれほどあるか?
広島県や広島市は高校野球とそれ以外の県内高校スポーツ、文化活動に向けてどんな配慮を見せるのか…
広スタ特命取材班
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