森下(右)を気遣う佐々岡監督(左)の親心…
10月17日 ●2-5 中日 マツダスタジアム
通算40勝51敗10分け(M8の巨人まで19差の5位)
14時開始・3時間8分、1万5905人
相手先発 柳〇7回8安打2失点
本塁打 ―
登録 羽月
一番レフト宇草
二番ショート田中広
三番ライト誠也
四番ファースト松山
五番センター西川
六番キャッチャー坂倉
七番セカンド菊池涼
八番サード羽月
九番ピッチャー森下6回96球5安打1失点(自責1)
塹江●(46試合3勝4敗)
フランスア
島内
広島は前日の時点で100試合を消化して借金10。残り20試合だから15勝5敗でちょうど勝率5割…
しかしこの日の絵にかいたような逆転負けでそれも難しくなった。
参考までに緒方前監督の1年目は借金2.その前の野村監督は同じく借金26、その前のブラウン監督は借金15…
ネットにはいろいろ書かれているようだが、佐々岡監督だけが責められるような状況にはない。いくらリーグ3連覇した顔ぶれが残っているとはいえ、K・ジョンソンも大瀬良も、この日、手術を受けたことが発表された野村もいないし、昨季のバティスタのような圧倒的な長距離砲もいない。
ただし、森下を7回96球で交代させ、八回に塹江がピンチを招くとフランスアを投入したベンチワークは甚だ疑問だ。
つい4日前(14日)の東京ドームでフランスアは九回、いきなりソロ2発を被弾した。その際、佐々岡監督はエンジンのかかりが遅い守護神(暫定?)の投球スタイルに変化を求めていた。それなのに…
結果、フランスアはいきなり大島を歩かせて一死満塁と抜き差しならない状況を迎え二死から阿部、ビシエドに連打されて新人王の懸かる森下の9勝目をパーにした。
四回の無死一、三塁で森下はこのふたりを連続空振り三振に仕留めている。
八回も続投で九回にフランスア…
それで負けたのならみんな納得しただろうに?
ただし佐々岡監督の”心配ごと”にも理解を示す必要はある。
投手陣に故障が相次ぐ中、今季の規定投球回数120回に届きそうなのはこの日で105回3分の2となった森下だけ。もちろんチームで一番球数も多い。
しかも過去14戦の中で100球に届かなかったのは1度だけ。当然、その右肩や右肘には負荷がかかっている。
結果論はともかくとして、大事なのはこの先、森下がどこまで1年目の成績を引き上げることができるか?
この日の7回1失点が加算され、森下はセ・リーグ投手5傑にまた名を連ねた。
新人王争いのライバルとされる巨人戸郷は投球回数不足でこの争いには加わることができない。記者らの投票による新人王は”印象”や担当する球団に対する記者の数の多い少ないにも左右されるが、本来なら規定投球回クリアの有無は決定的な差になるはずだ。
なお、防御率1・92で1位の中日・大野雄は自責27。同2・02で2位の巨人・菅野も同じく27。同2・05で3位の阪神・西勇は自責30。
そして森下が同2・21で同26。
この超ハイレベルな争いに参戦してこその新人王…
ここからはいかに自責点を抑えてイニング数を重ねていくかの勝負になる。そのためには坂倉も含めてカープU23バッテリーに向けての佐々岡監督とコーチ陣と打線のアシストが不可欠だ。(ひろスポ!・田辺一球)