1月30日午前8時40分ごろ、マツダスタジアムにできた行列は密になった(トップ画像)
1月30日の中国新聞一面に「PCR陽性最大3900人想定」「大規模検査広島県が計画案」の見出し。その朝刊が宅配される頃、広島市内は氷点下の冷え込みになった。
そして未明のマツダスタジアムでは場所取りの長い列が、正面から三塁側方向へ100メートル以上伸びた。
真冬に寝袋に入り、場所取りする。マツダスタジアムでこれまでも幾度となく繰り返されてきた異常ぶりが改めて浮き彫りになった。
1月30日午前5時30分ごろ、場所取りの列は三塁側へとどんどん伸びた
「常に対策が後手後手」(旧広島市民球場時代からのファンの声)というカープ球団には自浄能力がないのだろうか。
しかもコロナ緊急事態の最中である。かつては「密だスタジアム」などとソフトな表現も交えて報じてきたが、もうそういう段階はとっくに過ぎた。
こうしたことがあるたびに、球団はメデァアに対して、コレは報じろ、アレは報じるな、と盛んに情報統制する。プーチン、習近平、スガーリン(菅首相)も顔負けだろう。(カープグッズ販売日が1月30日と報じたメディアは多数あったのに、その30日の夜明けから午前10時発売開始のタイミングまで、密なファンの姿を追いかけるテレビ、新聞取材は確認できなかった、自ら報道機関の義務を放棄しているのと一緒…)
グッズ販売は球団収入の3分の1近くを占めるようになっている。希望するファンにはたくさん買ってもらって満足感を味わってもらいたい。しかし、それとこれは話が別だろう。
結果的には午前6時前の段階で、場所取りシートなど約50組、氷点下の現地で頑張る?居座る?ファンおよそ30名、そのうち寝袋に入って動かない人7名…警備員は最後尾にたったひとり。
そこには確かに「この近辺で場所取りを目的とする置物(いす・雑誌・シート等)は置かないでください」の「お知らせ」が表示されている。(下の画像)
「夜通しここに留まらないでください」とはここには書かれていない。だからいい、というものではもちろんない。
けっきょく30日午前8時30分にはおよそ300人が並び、密化したファンの列は午前10時のグッズショップオープン前にスタジアム内コンコースへと誘導された。
行列を整備する担当者の姿は見当たらない(午前8時30分ごろ)
1月27日以降、広スタ特命取材班はマツダスタジアムに通い続けた。
同日、マツダスタジアムに「カープキャラクターグッズカタログ」が並べられ、ファンがそれを手にして以降、その日のうちに張られた場所取り先頭のテントが一夜限りで見られなくなったこと、そのあともマツダスタジアム前にたむろするファンがいたこと、けっきょく3晩に渡って場所とりのためそこに滞在したケースがあったことも確認した。
これじゃ「お知らせ」は意味を成さない。
こうした危機的状況を在広メディアは報じることができないようだ。
コロナ禍にあって、ますます「ファンファースト」であるべき市民球団の実情はどうなっているのか?引き続き、詳しく報じていく。
ひろスタ特命取材班
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