画像は松井市長の“ふるさと”、広島市東区牛田地区と白島地区をつなぐ旧市内唯一の吊り橋、工兵橋(3月2日撮影)。その名の通り「軍都広島」が各地を侵略するために使われ被爆した。松井市長は牛田小学校、牛田中学校、そして西白島にある市立基町高校で学んでいる。
ひろスポ!からウクライナ侵略を指揮するロシアのプーチン大統領に負けない「メディア抹殺」の所業を指摘された広島市の松井一実市長はウクライナに4000万円寄付してはどうか?
ロシア軍の侵攻が始まったのは日本時間の2月24日正午前後。時差は7時間。ウクライナ各都市で警報が鳴り響き、ウクライナ国民は巡航ミサイルなどの爆発音で夜明け前のベッドから飛び出したことになる。その直前に、ロシアのプーチン大統領は早朝テレビ演説で軍事作戦の正当性をロシア国民に訴えた。攻撃はその直後に一斉に始まった。
世界中が声を上げ、目に見える形のリアクションを見せた。が、松井市長と長崎市の田上富久市長が悪魔に頭と心を売ってしまった感のあるプーチン宛ての抗議文を在日ロシア大使館(東京都港区)に送付したのは2月28日の遅い時間だ。
なんで4日もかかるのか?真に抗議する意思を示すなら、ウクライナ侵攻前の2月19日。ロシアは北京五輪期間中にもかかわらずウクライナとの国境などに巨大軍事力を展開させ、この日、プーチン指揮の下で核ミサイル部隊などの軍事演習まで実施して見せた。世界の先陣を切ってこのタイミングで広島の思いを示さなければいけないはずだ。
パリではエッフェル塔が25日、ウクライナカラーに染まった。東京都庁は広島・長崎の抗議文送付と同じ28日、都庁をウクライナカラーにした。3月1日には神戸市のポートタワーもウクライナ色になった。広島市内で常設のウクライナカラーを見ることはまだない。原爆ドーム前の元安川に投影させてはどうか?
悪魔と”合体”したプーチンに対抗して地下でウクライナ防衛の指揮を執るゼレンスキー大統領は27日、海外の志願者からなる「国際」外国人部隊を編成すると表明。28日には、軍事経験のある受刑者を釈放して前線に配置すると発表した。「自身の罪を、最も戦闘の激しい前線で償うことができる」という超法規的措置も発表した。
罪人などで編成された特殊部隊が北朝鮮の金日成を暗殺するために作った極秘特殊部隊31人の物語、韓国映画「シルミド」の世界だ。ウクライナのリアルは映画のストーリーの上を行く。しかも敵は悪魔だ。それでも世界の人々はリアルに志願兵を名乗り出ている。日本人も、だ。
沖縄返還の1972年から73年に週刊少年マガジンで連載された人類消滅の”地獄の黙示録”、永井豪さんの「デビルマン」の世界が今、地上で現実となっている。人類を滅亡の道に向かわせたのは人類…。3月6日まで休館となっている広島国際会議場1階国際交流ラウンジに「デビルマン」英訳版が数々の国際図書と一緒に並べられているのは、そういうことなのだ。
人間の心の中にある「悪」が何かのきっかけで、例えば言い知れぬ恐怖や莫大な財産を守りたいという欲望や支配者、権力者としての横暴な振る舞いの行き着く先で殺りく行動に向かう。すでにナチスを率いたヒトラーがそれを思う存分やり尽くし、最後は地下壕でピストル自殺してガソリンをかけられ燃えカスとなった。
自ら国際連盟脱退の道を選び、軍縮の話合いをしていると見せかけて、呉で戦艦大和などを建造する計画を着々と進めた当時の日本人もいっしょ。
両者には共通点がある。当時の新聞、ラジオ、映画などのメディアを駆使してプロパガンダを徹底したこと。ナチス支配下の地域で売られているラジオは反体制的な情報は入ってこない“仕組み”になっていた。今の中国やロシアはまさにそうだ。日本国内でも放送されている「ハイウェイ北京」を聴いていると、思わず高速道で脱輪しそうになる。
メディア統制。それと同じことを松井市長が企てた、との記事を2月28日、ひろスポ!では配信したが、広島市や松井市長からは何のリアクションもない。すでに“抹殺”されかけた広島のメディアの損害額はおよそ4000万円にも上っている。このコロナ禍ではさらに厳しい。
台湾の蔡英文総統は2日、ウクライナを支援する特別口座を開設して、自らの給料1カ月分(約49万台湾ドル=約200万円)を寄付すると発表した。松井市長も同じように広島の心、特別口座を開設して4000万円を寄付したらどうか? 「市長になる前に横浜に購入したマンションの支払いももうとっくに終えているだろう」と松井市長に近い関係者は言っている。市長の椅子から降りれば確実に広島市から去っていくのだから、この問題に“決着”をつけた方がいい。(ひろスタ特命取材班&田辺一球)