画像は2月のキャンプ時の薮田、そこから一貫して調子が上がってこない
広島は6月4日、甲子園で阪神と練習試合第3戦を行い0対6で完敗した。
第1戦は2対3、第2戦は3対10でせっかくの対外試合再開も3連敗スタート。
二番手で五回から投げた遠藤淳志はこれまでの自身のモヤモヤを吹き飛ばす熱投を披露。4回を投げて1安打1四球。味方の中継ミスで1失点。真っ直ぐと変化球でゾーンを攻め続けた投球内容は今後に繋がりそう。2月のキャンプから試行錯誤が続く中で開幕ローテ入りに少し近づいた。
一方、先発の薮田和樹は開幕ローテから大きく遠のいた。
初回の球数26球。しかも2戦連発のジャスティン・ボーアに与四球。そんなにカッコをつけている場合じゃないだろう。
案の定、二回にも一死から高山俊に四球を与えたことをきっかけに2失点。
さらに三回にはけっきょくボーアに、まさに火の出るような当たりをライトポールネットにぶち当てられた。打たれたのは149キロの真っ直ぐ。
いただけないのはそのあと。四回、先頭の木浪聖也に対して簡単に真っすぐでストライクを取りにいくとこれまた弾丸ライナーでレフトポール際に打ち込まれ、そのあと上本博紀への投球は雑になり四球…これじゃバックもしらけるばかり…
どうしてこんな投球しかできないのにローテ―ションテストをしてもらえるのか?
2月26日、広島の沖縄キャンプ最終日。朝気がつくと、ルーキーの石原貴規と矢崎拓也、アドゥワ誠、薮田の名前が練習メニューから消えていた。
その中で主力組に戻ってきたのは薮田だけ。せっかくのチャンスなのだが、前回5月29日の紅白戦(マツダ)でも小園海斗、高橋大樹、上本崇司、ホセ・ピレラに痛打され曾澤翼に3ランを献上している。
もっと遡れば2018年4月10日、相手は阪神で場所もやはり甲子園。先発した薮田は5回3分の1を投げ4安打3失点だったが与えた四球実に8つ。
この時点で2017年に目覚ましい活躍で挙げた15勝右腕の輝きは完全に失われてしまっていたということになる。
18年2勝、19年0勝。
左打者を攻めあぐみムダな四球でリズムを崩し、最後は右にも左にも打ち込まれる。そんな決まりの投球パターンにはまったこの日も、やたら硬さの目立つ大山悠輔以外の8選手にまんべんなく打たれての交代となった。(ひろスポ!・田辺一球)