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2021年08月25日
編集部

解体、一転保存の旧陸軍被服支廠や原爆ドームと肩を並べるサッカースタジアム建設地の遺構群、「切り取り」連呼の松井市長に反発する市民らの声頂点に!平和発信の新スタジアムがどうしてこんなことになったのか…

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基町
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画像は長らく市民らの目から隔離され6月15日の中国新聞記事以降、オープンになったスタジアム建設地の遺構群(8月19日撮影)

 

広島のサッカースタジアム建設は、市民・県民・サポーターと地元企業や団体、県外のスポーツファン、そしてアフターコロナのインバウンドから歓迎されるもの、という大前提がある。

 

 

ところが、それが崩れようとしている。Jリーグとサンフレッチェ広島の誕生からずっとスタジアム問題をひろスタ特命取材班では追いかけてきた。2024年春のスタジアム完成目標は絶対だ。

 

 

なぜか?答えは簡単。人の命は永遠ではない。スタジアム建設を楽しみにしながらもう20年、30年待ち続けている人はごまんといる。さらに広島の拠点性の向上やサンフレッチェ広島の経営などなど、待ったなし!の理由もまたごまんとある。

 

 

遅れれば遅れるほど後手を踏む。秋葉-松井の広島市政において散々、サッカースタジアム問題を遠回りさせ、挙句にコロナ禍で資金問題難航などというのは、その最たる例だろう。

 

 

サッカースタジアム建設に伴い、建設予定地の中央公園を試掘したら大切なものがたくさん出てきた。

 

 

でも、それはもう最初から分かっていたこと。結論から言えば、やはり中央公園をスタジアム建設地にしてはいけなかった。決めたのは当時の広島商工会議所の深山会頭、湯崎知事、松井市長、サンフレッチェ広島の久保会長ということになっているが実際はまったく違う。

 

 

広島みなと公園での建設を国から止められた湯崎知事と松井市長が久保会長に頭を下げて「第3の候補地」だったはずの中央公園にねじ込んだだけ。「第2候補地」の旧広島市民球場跡地を広島東洋カープ松田元オーナーの強い要望を受け、すっ飛ばすからこういうことになる。(この件は別項に譲る)

 

2020年8月3日、広島市は新サッカースタジアム建設地の中央公園芝生広場で発掘調査のための準備を始めた。

 

 

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広島新サッカースタジアムの影…広島市民にフリマやバーベキューで木陰を提供してきた中央公園の憩いの木々が次々にぶった斬られる日… | 【ひろスポ!】広島スポーツニュースメディア (hirospo.com)

 

 

上記記事の結びはこうなっている。

 

……

そこは「平和の軸線」に沿った、広島だけの大切な空間の中にある。

お役所仕事をただ進めるだけでは済まされない時代の積み重ねがそこに宿ることをきちんと受け止めておかないと、広島から世界平和を訴える「waterside football park」(仮称・ひろスポ!)の完結はないだろう。

……

 

 

心配していたことは現実になった。発掘調査(スタジアム建設のための基礎工事部分などの掘り下げなど、実際は建設を前提としたもの)でほどなく、遺構がたくさん出てきた。

 

 

しかし、現場周辺に目隠しシートを張り巡らせて、中の様子が一般市民には分からないような状態のまま、悪戯に時間を引っ張った。

 

 

そして6月15日の中国新聞が「広島・中央公園のサカスタ用地に被爆遺構 最大級の規模、旧陸軍施設」の見出しでその事実を報じて初めて人々は事の重大さを知らされた。繰り返しになるが、それはこの地をスタジアム建設地とする前から関係者には分かっていた話、だ。

 

 

湯崎知事が解体を決め、国内外から集まってきた「保存」の声によって見事にひっくり返った旧陸軍被服支廠問題と並行して、実はこの旧陸軍中国管区輜重(しちょう)兵補充隊遺構群問題も“地面下”で顕在化していた。それを見て見ぬ振りをしながら、市議会での予算確保やスタジアム関連事業者の公募など、スタジアム完成に向けた作業を進めた結果どうなかったか?

 

 

市民や被爆者団体、日本考古学協会など多方面から広島市に様々な声が届られ、その流れに抗うかのように松井市長は8月19日午前10時15分からの定例会見で食い下がる市政記者らを相手にこう説明した。

 

以下会見でのやりとり。

記者クラブ代表幹事・中国放送 遺構について一部切り取って保存するという方針を示されましたがその決定に当たり専門家の意見をどう繁栄させたか?お聞かせください。また、スタジアム建設スケジュールを最優先しているとの声も聴かれます。文化財調査で止む無く公共工事が遅れることはありえることですが、特にスタジアム建設を急ぐ理由(※ひろスポ!注…この記事の冒頭で列挙済)があればお聞かせください。

 

松井市長 この戦前の中国管区輜重兵補充隊の施設跡地の問題でありますけど、ここを見て参りますと戦後の復興期におきまして、市営住宅の建設用地、ファミリープール用地を確保するために、もともと施設のあった敷地の約2分の1はすでに破壊されている(注…わざわざ「破壊」と表現、おかしいだろう)。さらにその一部がサッカーの建設予定地になっている状況だということを最初にご理解いただきたい。

 

 

その上でその建設予定地のうちの、スタジアムスタンド基礎工事を行う部分に関しましては、しっかりとした基礎工事、杭を打つとか下にものを貫かねばいけません。そういった意味でここの部分は遺構の現状保存が難しくなる、ということでそこに限っては今回の発掘調査で記録保存しようと今作業を進めています。

 

 

従いまして、それ以外の部分で中央公園芝生広場に埋もれている、そこに残っている9割弱にあたる部分は発掘しないで今の土地に埋まったままにしようとしている訳です。そういう意味でこの遺構は引き続き地中保存される状況だと理解した上で、この議論に臨んでいただきたいと思うんですね。(注…その「議論」をしないまま今に至ったので大騒動になったのに、今さら「議論」はないだろう)

 

 

発掘調査はどうしても戦前の中国管区輜重兵補充隊の施設の現状保存ができない部分に限定して、そこを調べようということでありまして、この施設の全容を解明するために発掘調査を行っているのではないということであります。(注…最初はそうでも大変な遺構が出てきたのだから、平和都市のやるべきことは当然、全容解明だ)

 

 

その上で当該部分は記録保存するということで臨んだんですけど、それも我が市の文化財審議委員会の意見とか、を踏まえてやったんですけど、もっと大事にできないかということを多々言われましたので、この部分については記録保存を行った上でさらに施設の特徴のある部分3カ所は、切り取って遺構として残し、それをみなさんにお示しするというような対応をしようじゃないかということで、今、やってきております。

 

 

そういう意味では今までの判断をベースにしながら専門家の方のご意見も取り入れて作業を進めているということであるということをご理解いただきたい。(注…ここで松井市長の言い回しキレ気味になる)

 

 

今回の発掘はあくまでサッカースタジアムを建設しようと言う中で、その建設用地にこういった遺跡があるということを、もともと知っとりましたので(注…じゃあ、最初からそこはオープンにすべき、なぜしなかった?)戦前の広島の姿を伝承するといった視点に立って、建設と伝承というものを両立させるために、どうしようかということで作業を進めてきてると受け止めていただければ。引き続き広島県、サッカーのみならず歴史や記憶、海外に伝えていくための発信力を持つものであると示せるような対応をしていきたいと思っておりまして、そういう意味で今言った手当をしながら着実に事業していきたい。

 

 

従いまして、サッカースタジアムの建設についても改めて申し上げますけどもこれまでの経緯を踏まえながら(注…散々、振り回したのは秋葉前市長と松井市長だが…)策定したしましたサッカースタジアム建設の基本方針、すでに公表しております、その中で早ければ令和6年、2024年にオープンできるように取り組むとしておりますので、スケジュールありきではないかと言われるその言葉であるとすれば、まさにそのスケジュールは(このあと聞き取れない部分あり)間違いありません。(注…自分たちで遅らせ続けたのだから今回の厳守は当然)

 

 

そしてこれを着実にしていかなければいけないと思っています。

 

 

先ほど申し上げたように現状保存ができなくなる一部がありますのでそこについては記録を残しさらに必要な部分は切り取った“もの”を保存し、みなさんにお示しする、そいう意味では本市文化財審議委員の現地視察に基づく希望意見など踏まえながらマスコミ等通じて、いただいている要請・意見などもさらに加味した上でですね、対応してきていると受け止めておりますので、現時点における計画、スケジュールはしっかりやっていきたいと思います。

 

 

そういったスケジュール内で記録保存に必要な調査期間は確保できるんじゃないかなというふうに考えております。

 

 

中国新聞記者 文化財審議会なんですけど、7人の委員に見ていただいた、とうかがってますが、遺構の切り取りだけでは不十分だという反対に近い意見は出たんでしょうか?

 

 

市担当者 はい、文化財審議委員のみなさまからは様々なご意見をいただいておりまして、部分的に…えー個別のご意見個別、個別のアイディアっていうのもいただきました。そうした中で先ほど市長が申し上げたように全体としては今の記録保存を引き続きやっていくということを確認させていただいた上で、一部切り取り保存を行う。それにはどういったところが良いかということをご意見をいただいたという経緯になっています。

 

 

中国新聞記者 確認ですが委員の先生から切り取りだけじゃなく、スタジアムの地下に部分的に見れるスペースを作るとかスタジアムの舗装に何等か遺構があったことを示すようなことを検討すべきだという意見は出されたと聞いています。切り取りだけでは不十分だ、と…そういう意見はありました?

 

 

市担当者 そうですね、個別にそれぞれご意見はいただいておりまして、その先生だけではなくて、いろんな方のご意見をいただいてまして反映できるところは今後のスタジアムの設計の中でどこまで反映できるかということもありますけど、工夫させていただける余地があるところは努力させていただきたい。

 

 

中国新聞記者 ほかの先生方からは保存の在り方、移設場所について特に意見はなかったと聞いてますが…

 

 

市担当者 そうですね、7人の方に現場を見ていただいて基本的にはこちらの考えをご説明した上で、さらにこっちの方がいいんじゃないかと、こういったものを切り取った方がいいんじゃないかというご意見もいただいとりますので、そういったところを反映して昨日の記者発表をさせていただいたという経緯になっています。

 

 

中国新聞記者 現実として文化財院議委員の、直接かかわる埋蔵文化財の委員の方から、そもそも遺構の評価が国の史跡に値して旧陸軍被服支廠などほかの戦争被爆遺構と一体的に世界遺産登録を目指すことを考えるべきだと(注…おっしゃる通り!)おっしゃられたり、切り取りだけじゃなくて、スタジアムを前提に舗装にそこにあった石畳を使うとか切り取り以外の工夫でもって検討したらどうかという意見もあったりして、専門家のご意見と市の方針が完全に調和してない現状があると取材して思うのですけど、今後、専門家の意見を聴いて生かしていくお考えがあるかどうか。

 

 

松井市長 専門家というのは日本考古学協会の先生で、実際要請、要望もいただいております。それに対してえー無視するんではなくてね(注…そりゃ当然だろう、無視できるはずもない)いただいた意見を考慮しながら、申し上げましたようにサッカースタジアムを建設するために一定の部分を掘り起こしそれ以外は引き続き地中に眠らせる訳(注…市長の話にやたら出てくるこの表現、自身の任期が切れたら関係ない、と言っているようなものだ)ですから、限定して発掘されたものをどうするかという議論をしてるってことをまず理解していただく、それを分かっていただいた上での話というふうに受け止めている訳です(注…いえいえ、市民はそうは思っていませんから)

 

 

発掘のための調査をあそこで全面展開してね、残せという議論ではないということをしっかりわかっていただいているものという前提だと分かってください。そこで(聞き取れず)から要望がありましたけども、要望に対しましてはまず文化財保護法上の保護を図るために調査結果を記録保存する。いろんなご意見がありますけどね、そこについてはサッカースタジアムの基礎を作るために掘り込まなきゃいかん、そこの部分に関しては破壊せざるを得ないからまずそこがどうなっているか記録保存するということ。その発掘調査の成果を公表する、記録に残すことをベースにしております。そのまま残せということはできませんね、ということでまずご理解いただきたいんですね。

 

 

それを残すと基礎が打てませんからね。サッカースタジアム中止しろ。という要望に変わるんですね。それはできません。申し訳ないけど。その上でこの遺構についての意見・評価いろいろ大切だと言われますので(注…市長は全部他人事のように言うが自身は遺構についてどう考えているのか)、記録保存で足りないと言われるんであればその遺構の中で特徴的な重要な部分、つまり旧陸軍の運輸部隊において中心的な役割を果たした軍馬が飼育されてというところ、その軍馬飼育に関わる重要な今残されている施設部分はないか?ということで3カ所はそのまま切り取って(注…簡単に切り取ってを連呼するが、痛みが伴う感覚なし?)保存しようという議論になったと受け止めています。従いまして大切なんで残してくれ、残すべきでないかという意見に関しては残せないけどその部分をきれいにごっそり切り取って保存しようということにいたしました。

 

 

それをどこに展示するかについては建物などの設計がまだできておりませんので、それを見て関連性を考えどういう展示をするか考えることを前提に取り合えず保管しておいて今後どうしようかという議論にする(注…その慣れの果てが今、旧広島市民球場跡地に残されたライトスタンド)。一連のご要望に対するご主旨、重要なところは受け止めて対応していると考えております。

 

 

従いまして現在の方法、やり方、スケジュールをしっかり踏まえながら、ご意見十分に考慮しながらやっていきたいと考えているところであります。以上です。

 

 

中国新聞記者 誤解があってはいけないので。たぶん、考古学協会さんや委員の方はもちろん全面保存ならいいと思うんですけど、そこまでじゃなくてスタジアムの一部に遺構を使ったスペースを作るとか、というようなことも含めてだったと思います。

 

 

……

 

会見の中でのやりとりは以上。松井市長の“持ちネタ”が極めて限定的であり、何度も似た説明になっていることはこうして文字にすると一目瞭然だ。

 

8月21日付の中国新聞には「遺構保存と開発」のヘッドラインで広島大名誉教授の藤野次史氏の寄稿が紹介された。遺構問題をどう扱うべきか?が適格に示されていた。キーワードは旧陸軍被服支廠問題と同じく「スケール感」。「切り取り」じゃダメなのだ。

 

ところで会見でのやりとりの中で松井市長をアシストしたのは市民局文化スポーツ部の松嶋博孝部長だ。この会見から5日後の8月24日、午前2時。被爆者団体、市民団体の代表ら7人が市役所内市議会棟4階の狭い会議室を訪れ「記録保存や切り取り・移築・保存は実質的な破壊であり保存とはいえない」として応対した松嶋部長に要望書を手渡した。

 

 

それだけじゃない。団体側の声に応えようとしない市側の説明に対して次第に厳しい声が飛び交うようになり、松嶋部長の動揺ぶりが、その後ろから見ていて手に取るように分かった。

 

 

「スポーツで平和発信」を掲げるサッカースタジアム建設の裏で何が起こっているか?

 

 

この問題は徹底的に追求されるべきだろう。

この項続く。(ひろスタ特命取材班)

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