画像は沖縄の海(ひろスポ!資料写真)
新井さん(あす10月12日にマツダスタジアムで監督就任会見に臨む新井貴浩氏、地元各局特番体制準備中…)はネットで検索すると「おもしろ」という関連ワードが出てきたりもしていた。いろいろな迷言も残している。
だが間違いなく一番の名言は2000年2月、キャンプ地の沖縄市でテレビカメラに向かって言ったあの言葉だ。
「江藤さんがいなくなったんで…」と巨人にFA移籍したポスト江藤に名乗りを上げ、その意気込みを「空に向かって打て!」と自ら表現したのである。(この心意気はほどなくコーチから怒られて言わなくなったが携帯サイト「田辺一球広島魂」では20年以上、使い続けている)
その沖縄キャンプには当然、今ネットで話題?のオリックス水本ヘッドも毎回、スタッフのひとりとして乗り込んでいた。新井さんと水本ヘッドが苦楽を共にした仲であることは誰も否定しないだろう。
さて、沖縄つながりでいつ取り上げようか、とタイミングを見計らっていたら、大変なことになった。おそらく“戦況”は悪化の一途を辿るだろう。
10月8日のSNS投稿に端を発する毎日新聞記者vsひろゆきさん、の一件だ。
ひろゆきさんは10月3日のツイートで、米軍基地移設問題を抱えた沖縄県名護市、辺野古を訪れ「新基地断念まで座り込み抗議3011日」と書かれた看板と自身の笑顔プラスピースサインの写真をアップした。
その行為についてここでは論じないし、ひろゆきさんについても触れない。沖縄の人々の思いについても、だ。それをやり始めると膨大な文字数が必要になる。
ただ、メディアという観点からすれば、ひろゆきさんはこれまでマスコミがスルーしていた大切な事実を“報じた”ことになる。同時になぜ、マスコミは事実をスルーし続けていたのか?という疑問が湧く。
新聞などマスメディアには「公共性」「速報性」などいろいろなモノが求められるが当然、イの一番は「正確性」。今までの新聞報道は正確性を欠いていることになる。
ひろゆきさんと現地の人との間でかなりの言い合い?があったようだが「座り込み抗議3011日」は確かに事実とは違う。でも過去の報道を見た国民は「ずっと座り込んでいるのは大変」などといろいろ思いを巡らせるに違いない。
長い抗議活動の歴史にもまたここでは触れないが今はインターバルありの座り、が実情のようなので、それなら「3011日辺野古は抗議を続けます!」でも十分、意図は伝わりそうだ。
少なくともひろスポ!は、ひろゆきさんの“報道”のおかげで事実を知ることができた。もう20回以上も沖縄を訪れており、何度となく普天間飛行場や嘉手納基地の周辺ほか基地施設そばを車で走り、時にはカープナインが自衛隊に“入隊”する、ということで基地内に入ったことすらあるのに、辺野古に直接足を延ばして、自分の目で見てみよう、という気概に欠けていたのである。
ひろスポ!では水本ヘッドは広島に戻ってくるか?のテーマですでに2度、記事をアップした↓
上記、2本の記事を読んでいただければわかるかも?だが、その行間には「既存のマスメディアvs新興ネット媒体」の構図が滲ませてある。ひろスポ!はもちろん後者でしかも末端の中の末端にいる。
ひろゆきさんも後者(会ったこともない方に失礼な話ではあるが…)。ただしひろゆきさんのTwitterを見ると210・6万フォロワーとなっている。国内総合ランキング75位-100位の“スラッガー”だ。(あるランキング提供サイトによれば総合2位は前田友作さんで1000万を超えるフォロワーがいる。これじゃ、世界一の発行部数を自慢し続けてきた?読売新聞すら凌駕していることになる。4位には広島の空の下で(中国放送の支援もあって)復活を遂げ、今や雲の上の存在となった有吉弘行さん、こちらは777・2万フォロワーだ。
話は急に湿っぽくなるが毎日新聞グループが起死回生を狙い、大阪・西梅田再開発地区のトップを切って新社屋を建てたのが1992年。しかし時代はすでに新聞離れ直前だった。
国内新聞の発行部数はアトランタ五輪翌年の1997年で、逆に1994、5年からガラケーが普及し始め、1997年には世界に先駆けソニーがスタイリッシュなパソコンの元祖「バイオノート505(PCG-505)」を発売している。
毎日新聞の記者は、ライバル社より遥かに厳しい雇用・労働環境の中でも高い志を持ち、様々な賞を獲得したり、特ダネを抜いたりと奮闘してきた。
だが、やがて新聞業界全体が急激な右肩下がりとなり、スマホの登場によってその流れは加速した。
発行部数を的確に示すABC協会のデータによれば、大阪万博が開催された1970年、4,666,692部を発行していた毎日新聞は1973年オイルショックの年にピークを迎えた。大阪新社屋完成の1992年には4,028,158部と400万部台を死守していたが半世紀を経た2020年には2,300,248部と見る影もなくなった。
そう、ひろゆきさんひとりの発信力と毎日新聞のそれは、ほとんど変わらないことになる。しかも読者層で見れば分かることだが、毎日新聞の発行部数は今後さらに急激に落ち込むだろう。販売の足腰が弱りきっているのも致命傷と言える。
ちなみに広島市内中心部にあった毎日新聞販売店の”総本山”も店を畳み、独自の宅配網も消滅した。
これも広島の話だが、早朝に1部だけコンビニのラックに毎日新聞があったのを少し前まで見かけていた。これは全国紙ですよ、というポーズのためだろう。その1部が売れてなくなることはほとんどなかった。そしていつのころからかその1部すら置かれなくなった。
我々はデルタル特命班は、広島のデルタで起こっる事象には幅広く?目を光らせている?
結論から言えば、ネット上の情報から察するに、ユーチューバーとしても活躍しているという毎日記者の宮原健太さんに勝ち目はない。「ひろゆきにしろ、谷原昇介にしろ」という書き出し?のツイートで「政治の知識も大してない人達が、事実関係について言及しようと…彼らが話せるのは、それこそ“ただの感想”ぐらいだ」とやったらしいが、谷原昇介さんのファンまで敵に回して、これからどうしようというのだろう?
集中砲火に耐えるだけの方策を持ち合わせているならそれはそれで今後の展開からいろいろ学ばせてももらえそうだが、早く白旗を挙げた方が良くないか?というのが外野からの「感想」だ
余談?だがNHK広島放送局は10月14日、谷原さんを司会に招き、カープファンから高い支持を得ている「みんなのカープ県民大会議プロ野球ドラフト直前SP!」を生放送する。全国に何百万といるカープファンまで敵に回すことになったなら…(それはないか)
宮原さんの発言も、ひろゆきさんのように“俺流”(死語?)なのだろう。でもそこにある「ただの感想」が実はとても大事だったりする。なぜか?「ただの感想」を書けば良いケースで、スポンサーや権力者の都合により「ひねくれた感想」をアウトプットするマスメディアを広島では日々、山ほど目にするからだ。
もう絶対に勝ち目のない試合で最後まで「まだ分かりません」を連呼する地元局のアナウンサーもその中にカテゴライズされても良いかも?だ。
ちょっと考えれば分かるが、巨大ネットワークを持つ一個人の「ただの感想」は100万人単位の人々の声も拾える立場にあり、しかもテレビやラジオのように個対集団ではなくて、個と個が繋がっている。
デーモン・プーチン(ひろスポ!造語)を押し返しつつあるゼレンスキー大統領もしかり。SNSを駆使して日々「個人の感想」を世界に発信し続けているのである。(この項さらに続く)
(ひろスポ!デルタル特命班&田辺一球)
※ちなみに特命班、班長田辺一球のTwitterフォロワーは400万人の1000分の1の4000人ちょっと、もしよろしればフォローお願いします→田辺一球(@tanabeikkyuu)さん / Twitter
※この記事は福山平成大学と福山大学で毎年、開講される「スポーツとメディア」の授業内容を元に作成されました。
関連情報
新聞・テレビがネットに敗北した日-ひろゆき氏と毎日新聞・元常務が語る、マスメディアの病巣 – ログミーBiz (logmi.jp)