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2024年08月16日
編集部

広陵、山口大樹-高尾響の継投策を東海大相模の2年生三番・中村龍之介に打ち砕かれる~第106回全国高校野球選手権大会第10日

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画像は広陵の山口大樹

 

第106回全国高校野球選手権大会第10日(8月16日)3回戦

東海大相模(神奈川)002 033 000・8
広   陵(広 島)010 000 000・1

 

広陵スタメン(学年と投打)
センター濱本遥大(3年)右右
ライト田村夏芽(3年)右左
ファースト松村悠叶(3年)右右
キャッチャー只石貫太(3年)右右
レフト枡岡憲志(3年)右右
サード土居湊大(3年)右左
ショート酒井綾希人(3年)右右
セカンド白髪零士(2年)右左
ピッチャー山口大樹(3年)左左

 

4季連続の甲子園、ながらく広島最強と目されてきた広陵が、元巨人の原俊介監督率いる東海大相模にこんな表現もどうかと思うが”あっさりと”捻られた。

 

勝敗を分けたポイントはいくつかあるが、広島大会から課題だった打線は4安打止まり。代打の切り札としてこの夏、バットで貢献してきた田村夏芽をスタメン三番で起用したが4の0、主将として長らくチームを引っ張ってきた只石貫太も四球、遊ゴロ、三ゴロ、内野安打…と広島大会から低調の四番の打撃は最後まで上向かなかった。

 

試合後「完敗なので…」のあと数秒沈黙した中井哲之監督。4日前の第一声が「ぶち嬉しい」だったから内心、ぶち悔しい…と呟いたかもしれない。そして打線に関しては「変化球のボール球をうまく使われた。もう少し見極められるかと思っていたけど、攻略するのが難しかった」とコメントした。

 

相手の左腕エース藤田琉生(3年)は4日前の富山商戦で7回114球3安打2四球13三振という力強い内容だった。198センチの長身から投げ下ろしてくる真っすぐはゆうに145キロを超え、チェンジアップとカーブを操る。

 

ただ原俊介監督が「三回までは藤田の悪いところが出て不安定だった」と振り返ったように二回には2四球とバッテリーエラー(捕逸)で先取点が転がり込んできた。さらに死球ももらって再び一死満塁とイッキに攻略するチャンス到来。しかしボールカウント2-1からの山口大樹のスクイズは空振り、三塁走者タッチアウト…

 

このチグハグな攻撃は、直後の守りに伝染した。甲子園初先発の重圧もあっただろう。山口大樹は三回先頭の八番・日賀琉斗(2年)に四球を与えて苦しくなった。その後は送りバントを挟み、暴投と連続死球で一死満塁。三番・中村龍之介(2年)には強烈なセンター前ヒットを打たれて逆転された。

 

1点ビハインドのまま迎えた五回、一死二塁となったところで中井哲之監督は高尾響をマウンドに送った。だが3巡目に入る相手打線はすでに勢いづいていた。

 

その第1投。打ち取ったはずの打球がライト前に落ちて追加点を許すと、二番・柴田元気の詰まった当たりも、懸命に突っ込んでくるレフト桝田憲志のグラブに弾かれて長打になった。

 

再び一死二、三塁のピンチ、ここで打席には三回に2点打の中村龍之介。百戦錬磨の高尾-只石バッテリーにしてみれば高低を使えば抑えられると踏んだようだが、低目のフォークをセンター前に弾き返されて1対5になった。

 

おそらくこの2年生三番は原俊介監督の大切な”作品”のひとりだろう。四番・金本貫汰も2年生。さらにこの試合で6つの三ゴロをさばいて守りでリズムを作り、打っても二塁打2本の日賀琉斗も2年生。東海大相模とは”そういう”チームだ。

 

高尾響は続く六回にも先頭を歩かせたあと一死二塁から日賀琉斗ら七番以下にいずれもファーストストライクを狙われて3者連続の適時二塁打を許した。

 

この日が甲子園登板9試合目の高尾響。しかし大舞台の救援マウンドは初めてだった。中井哲之監督は熊本工戦のあと絶対的エースの強みについて「それなりに抑える投球術」を挙げていた。その「術」を使う前に、ツキにも見放され失点を重ねた感は否めない。

 

一方、先発した山口大樹は広島大会決勝の広島商戦、八回二死満塁で救援マウンドに上がり空振り三振を奪ったように強いハートが武器で、二番から四番と下位にも左打者が並ぶ相手打線に対して二回まではヒット1本と入りは上々だったのだが…

 

ベスト8勝ち上がりへの条件を「3点はあげられない」とした中井哲之監督は山口-高尾のリレーに際して、前者は「2失点まで」、後者は「1点も与えない投球」を想定しており「すべては監督の責任です」と総括した。

 

1年前の夏、優勝した慶応相手にひとりで152球を投げ切り、3月27日のセンバツ2回戦、青森山田戦でも142球完投負けした高尾響の、甲子園ラスト登板は…

 

…1回と2/3、27球7安打1四球5失点

 

それもまた甲子園…

(ひろスポ!広島スポーツ100年取材班&田辺一球)

 

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