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2020年04月22日
編集部

信州での開幕戦が教えてくれたこと…広島ドラゴンフライズB1昇格決定を前に6年間チームを見守る寛田司チームドクターに聞く(前編)

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トップ画像は試合中、選手の動きを見守る寛田チームドクター(中央)と田方慎哉アシスタントコーチ

 

広島ドラゴンフライズの”運命の日”が迫ってきた。公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)の理事会が4月24日に予定されており、そこでの審議結果により、広島ドラゴンフライズのB1ライセンス交付が決まる。

Bリーグ誕生から4度目のシーズン、広島ドラゴンフライズのチーム発足から6度目のシーズンを数えて、いよいよ大舞台へのステップアップの瞬間が訪れる可能性が高い。

そこでひろスポ!では、2019-20シーズン開幕前と開幕のあと2度に渡って独自にインタビューをしたチームドクターの寛田司氏(飛翔会グループCEO、医療法人社団飛翔会 理事長)に、シーズン振り返りとB1での戦いを想定した今後について聞いた。

寛田チームドクターは、チームが活動を開始した2013年から継続してその戦いを見守ってきた。

 

―ひろスポ!で開幕前にお尋ねした時には「チームドクターの立場で見てきた中では、今回のチームがバランスという面では一番良いと感じています」とおっしゃっていました。途中打ち切りとなりましたが、40勝7敗、B2最高勝率でB1昇格の権利を手にしました。

寛田 開幕に向けて、新加入のメンバーと元からのメンバーが堀田新ヘッドコーチの下で、いい準備を重ねていましたからね。新たに加わった古野選手、TK(トーマス・ケネディ)、グレゴリー・エチェニケ選手らは、いずれもB2タイトルホルダーです。でも、それだけじゃない。人柄もとても優れています。そこがチームカラーによく合っていましたから、いい雰囲気で開幕を迎えることができました。

ただ、開幕戦で信州ブレイブウォリアーズには敗れてしまいました。私は島根スサノオマジック時代から信州のマイケル勝久ヘッドコーチのやり方を見てきました。マイケルヘッドコーチは、島根でチームをB1に昇格させたあと、2018-19シーズンには信州をB2優勝に導きました。マイケル監督は1年目で結果を出し、メンバーも固定された中でしっかりとした戦術の下、我々の前に立ちはだかったのです。

―アウェーでの開幕戦は77-85で敗れました。でもGAME2で81-77のスコアで競り勝ちそこからの連勝は10に伸びました。選手もヘッドコーチもこの勝利が非常に大きかった、と話しています。

寛田 そうでしょうね。高い水準でその戦術が磨き上げられている相手といきなり対戦したのですから、開幕戦の負けはチームにとってはある意味、いい刺激になったのだと思います。”こりゃ、やばいぞ…”とね。だから2戦目は堀田コーチもスタッフも選手も一丸となって、死に物狂いでぶつかっていき、そこで星取りを5分5分に戻しました。私もあの1勝の重さを感じていました。改めてB2最高レベルの選手たちの個人的な能力の高さにも驚かされました。

早い段階から信州さんがB1昇格へ向けての最大のライバルであることは我々の共通認識でしたから、この開幕2連戦はとても重要な意味を持っていました。初戦に勝った信州さんからすれば、「エチュニケや古野らを相手に勝ったんだ」と大きな自信を掴みかけ、そして「やはり手ごわいな、広島は」と思ったかもしれません。

組織力でいえば、やはり信州さんは一枚上手だったのでしょうが、2戦目では1対1の局面で上回るなど選手が個人の能力を出し切りました。そしてこの1勝を大きな自信に変えて、チームはその後、危機感を共有して試合を重ねることで信州さんに負けない組織力を構築していったのです。

とはいえ、開幕から年内30試合のスコアを見れば、勝ってはいるけど危なかったなぁ、という試合もいくつもありました。タレント揃いのチームだし、B1に昇格すればそこでも上を目指そうかというチームですから、勝つこととともに勝ち方にもこだわる必要があります。

例えば12月半ばにアウェーで群馬クレインサンダーズと2試合行いましたが85-81で勝利したあと81-93で敗れてしまいました。群馬さんは東地区2位でシーズンを終えていますから強敵ではありますが、まだこのころには西地区2位の香川ファイブアローズさんとのゲーム差も「3」でしたから、とても大事な時期だったのです。

―あの時はグレゴリー・エチェニケ選手とペアを組む相手が2試合ともトーマス・ケネディ選手でした。通常はジャマリ・トレーラー選手と1試合ずつ交代するパターンです。

森田 トーマス
森田ヘッドトレーナー(中央)と厳しい表情のトーマス・ケネディ

やはりチームとしてどう戦うべきか、模索する中で外国籍選手の起用法などもそうやって試合を重ねる中で試されていました。そういう中にあって軸になっているエチュニケ選手はふたりの外国籍選手ととてもうまくコミュニケーションを取っていました。それが3人の外国籍選手のシーズンを通じての高いパフォーマンスに繋がりました。

まあ、長いシーズンですからね、いろいろな課題が出てくるのは当然です。朝山キャプテンがいろいろと動いてくれて、田方慎哉アシスタントコーチも選手たちと共に戦い、私の持ち場の話で言えば森田憲吾ヘッドトレーナーもいろいろな場面で選手をフォローして、コンディショニングの面でもうまくいっていたと思います。(後編に続く)

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