画像はブルペンの栗林
4月18日 ●1-2x 阪神3回戦(甲子園)
通算14試合8勝6敗(同率首位のDeNAと阪神に抜かれてヤクルトと同率3位に交代)
18時1分開始・2時間50分、40,152人
相手先発 〇西勇9回4安打1失点
広島本塁打 -
一番セカンド菊池
二番ライト野間
三番センター秋山
四番ファーストマクブルーム
五番レフト西川
六番サードデビッドソン
七番キャッチャー坂倉
八番ショート小園
九番ピッチャー九里7回113球5安打無失点
ターリー
栗林●(7試合2敗5S)
「一瞬でも油断するとすぐに落ちていくんで…」
2日前、マツダスタジアムのお立ち台で秋山が言ったことが現実になった。
広島先発の九里は7回無失点ピッチングで二番手のターリーも阪神クリーンアップを力でねじ伏せた。
一方、阪神先発の西勇も八回までゼロを並べて九回のマウンドへ。
広島打線はここで先頭の菊池が左前打すると野間がチームにとって新井監督の下では初となる送りバントを決めて一死二塁。秋山のニゴロで菊池が三塁に進み、ライアンのレフト線二塁打でホームイン…
この1点で勝負あり?
ところが九回の栗林が二死満塁の大ピンチを迎え、最後は粘る中野に9球目をサヨナラ打された。抑えで28球も投じた栗林に、もはや勝ち目なし…。
フォークは半分の14球で、そのうち空振りがとれたのは2球だけ。中野にはフォークを5球続けたら空振りのあと、ファウル、ボール、ファウル、ファウル…たまらず真っすぐ2球(これもファウル)を挟んで勝負球にフォーク使ったら、バットのヘッドをうまく下に入れられて、打球が先進守備のレフト頭上を越えていった。
こうして見返してみると、阪神打線はフォークに手こずっていない。フォークが来るのが分かっていないか?4日のマツダスタジアムでも栗林は大山に痛打されて負け投手になっているが…
誰がどう油断したか?は別にして、阪神打線の粘りは特筆モノだったとも言えるサヨナラゲームではあった。
数少ない失投を適時打された西勇は128球投げて味方打線の最後の反撃を待っていたから、それに打線が応えた形になった。
見応え十分の2時間50分の中でミスと言えばミス…という場面がひとつだけあった。
八回、広島の攻撃はデビッドソンから。1球でニゴロに倒れ、打席には坂倉。ここで西勇が初めての四球を出した。打席には満塁ホームランの田中に代わりスタメンに復帰した小園。そしてネクストには代打で松山。
ベンチのサインは送りバント。しかしフィールディングに定評のある西勇にセカンドに送られてバントは失敗に終わった。
西勇のミスを小園のミスが助けたかっこうになり、松山に代って打席に入った田中は空振り三振に終わったのである。
小園は開幕第2戦、神宮球場でも同じ八回、1点を追いかける場面で送りバントを失敗している。
下位を打つ者がバントもできないようでは…というイメージを持たれてしまってはますます出番も減るだろう。
西勇のような手強い相手と対峙する場合にはよけいに小技が大事になる。秋山の発したメッセージをみんなが理解しておかないと、手痛い敗戦という落ちになる。(ひろスポ!取材班&田辺一球)