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2020年08月29日
編集部

4者会談なぜ非公開?広島市のスタジアム「グランドデザイン」と湯崎知事の”猛抗議”…ウイズコロナの広島中央公園サッカースタジアム問題点に迫る(2)

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湯崎知事は非公開4者会談の席で何を語ったのか…

 

4者会談なぜ非公開?広島市のスタジアム「グランドデザイン」と湯崎知事の”猛抗議”…ウイズコロナの広島中央公園サッカースタジアム問題点に迫る(2)

 

前回、8月28日にアップした以下の記事

特報!マツダスタジアム3倍の270億円建設費の不思議…ウイズコロナの広島中央公園サッカースタジアム問題点に迫る(1)
hirospo.com/pickup/67715.html

そこでは、同日付の中国新聞記事を参考にしながら「問題点」のひとつである270億円を超える建設費について紹介した。

同記事にはいろいろなヒントが紹介されている。25面「中国わいど」紙面には、非常に気になることがさらっと書いてある。

県と市は広島商工会議所、サンフレッチェ広島を交えた4者で今月下旬に非公式で会談するなど…

これはやはり大問題だろう。

4者とは松井市長、湯崎知事、広島商工会議所の池田会頭、サンフレッチェ広島の久保会長を指す。4者が集まっての会談は原則、報道にも公開されるはずではなかったか?

湯崎知事と松井市長がかつて「優位」性を譲らず建設候補地としていた広島みなと公園案は、国からの”レッドカード”によってとん挫した。当時でいえば残る候補地は旧広島市民球場跡地のみ。そこでやはり「非公式」のトップ会談が繰り返され、その成果として今の中央公園建設に決まったのは紛れもない事実である。

非公式の場では市民ニーズに沿わない決定がなされる可能性がある。

また、非公式としたからには公開したくない理由があることになる。

では、その「理由」は何だろう?

ひろスタ特命取材班では、そのヒントとなる情報を得ることができた。

それによれば非公式4者会談の中で、その大半の時間を使って湯崎知事が延々と発言。広島市の姿勢に様々な角度から疑問を呈したのだという。

だいたいの想像はつく。

報道陣も見守る中で行われた3月30日の4者会談は予定より遅れて始まり20分余りで終了した。松井市長が司会役となり3者がそれぞれの立場で意見を述べる形式だった。

その中で最も気になっていたのが松井市長と湯崎知事の連携の悪さだった。

ひろスポ!関連記事
年度末、中央公園サッカースタジアム4者会談で一度も目を遭わせない松井市長と湯崎知事、街の活性ばかり強調する池田会頭、そんなんで大丈夫?(2020年4月2日掲載)
hirospo.com/pickup/64727.html

かつては県市の連携強化のため、頻繁に行われていたトップ会談も最近ではほとんど耳にしなくなった。市政担当記者、県政担当記者も異口同音に両者の不仲については証言している。

3月30日の会談で湯崎知事は具体的な発言をしなかった。ただし、それ以前の4者会談では”スタジアムとその周辺施設についての具体的なプラン”については広島市だけではなく4者の共通理解において進めるべき、との主張をはっきり述べている。

これに関連した内容が、先の中国新聞記事でも書かれている。

県議会の中では、県全体への波及効果が明瞭でない今のプランでは県と市の建設費負担割合を「1対1」とすることに反対する意見がほとんど、となっている。

そのため非公開の4者会談では…

・市が作成したグランドデザイン案

・サンフレッチェ広島作成した集客シミュレーション

以上、2点の資料が湯崎知事に示されたのだという。

 

しかし大事なのは「グラウンドデザイン」ではなく具体的にどんな機能をスタジアムとその周辺スペースにもたらすか? 広く全県の人々がベネフィットを享受できるようなキラーコンテンツは何で、ハード対策は何か?ということだったはずで、逆に言えば今の広島市はその具体策を持ち合わせていないことになる。

すでに広島市は松井市長初当然の2011年4月以降だけでも、サッカースタジアム検討協議会(2013年6月から14年11月)を皮切りに何度も各分野のエキスパートのプランを募ってきた。

最近も2019年10月と12月、わずか2回開催でお開きとなったサッカースタジアムについての意見を聴く会で傾聴に値するプランが多数発表された。

委員は次の顔ぶれ。(敬称略)

学識経験者
桂田隆行 (株)日本政策投資銀行地域企画部 課長
原田宗彦 早稲田大学スポーツ科学学術院 教授
藤口光紀 広島経済大学経営学部スポーツ経営学科 教授

経済・観光分野
北吉孝行 (公財)広島観光コンベンションビューロー 専務理事
下村純一 広島市中央商店街振興組合連合会 理事長
辻孝和  (一社)日本旅行業協会中四国支部 事務局長
福村剛  紙屋町・基町にぎわいづくり協議会 代表幹事

スポーツ分野
佐藤仁司 (公財)日本プロサッカーリーグ クラブ経営本部クラブライセンス事務局 スタジアム推進役
野坂文雄 (公財)広島市スポーツ協会 会長
森崎和幸 サンフレッチェ広島 選手OB
森崎浩司 サンフレッチェ広島 選手OB

福祉分野
高橋 博  (公財)広島市老人クラブ連合会 副会長
向井助三 (公財)広島市身体障害者福祉団体連合会 会長

女性団体
山田豊子 広島市地域女性団体連絡協議会 副会長

若者代表
田中優菜 広島市立大学芸術学部デザイン工芸学科 学生

……

だがどんなに素晴らしい意見が出ても、それを広島市が受け止めない限り、スタジアムの骨格たる部分が見えてこない。見えてこないまま、事業者に発注すればあとは事業者の腕しだい、となるがそんなやり方にはNO!というのが湯崎知事の立場なのかもしれない。

中国新聞の記事では広島みなと公園案にも触れ「最終決定までにすでに6年余り」を要し「長すぎる」との批判もある、と書かれている。

まったくその通りだし、長く市民県民サポーターとサンフレッチェ広島を待たせた原因は、まさに広島みなと公園へと誘導しようとした湯崎知事と松井市長の広島ツートップにある。

この期に及んで言い争っている暇などないのである。

(ひろスタ特命取材班)

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